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2008年5月18日日曜日

中野区春季大会・4年生

「ゆっくり!」これは、練習中・ゲーム中にコーチがよく子ども達に使う言葉です。
わざわざスピードを落とせとコーチは指示を出しているわけです。
「メッシの高速ドリブル!」「ロナウドは速すぎる!」などという言葉が世間を賑わせていますが、それでもあえて「ゆっくり!」なのです。
その答えが今日の4年生の試合に垣間見えたと思います。

まず、ドリブルでは1試合目のダイチとヨッシーのドリブルです。
おそらく7割程度のスピードでドリブルをしていたと思いますが、ボールが足元から逃げることがほとんどありませんでした。
相手DFが出してくる足を冷静にかわし、空いているスペースへ丁寧にボールをコントロールしながらドリブルをしていました。
ゆっくりドリブルすることの利点は…
・ボールコントロールを乱しにくい
・スピードやパワーでの「エイヤッ!!」という突破ではなく、相手との駆け引きが必要になる
・周囲の状況が目に入る
などでしょうか。
3番目の周囲の状況が目に入るという点に関していえば、ユウスケのゴール前での2本のパスは見事でした。
1回目は、ゴールのやや左でボールを持ち、良い態勢でボールを保持していたため、いつでもゴールを狙える状態でした。
当然、相手DFはそのボールにめがけてチャレンジしにいきます。
その時、ユウスケの左、ゴール正面にいたテッタにタイミング良くパス!
惜しくもゴールにはなりませんでしたが、良く周囲を見ていた証拠だと思います。
もう1本も、ゴール前で相手DFを引きつけ、ゴール前でフリーになっていたヨッシーへ丁寧なパス。
これはゴールにつながりました。
2試合目のBチームは前半に何度も得点チャンスをつかみながら、シュートが決まらずイヤな雰囲気になりました。
それも関係しているのかもしれませんし、相手チームのプレッシャーが1試合目の相手よりも速かった影響もあるかもしれませんが、ただガムシャラに突き進むという印象を受けました。
スピードを抑えていないため、コントロールを乱して自滅したり、密集地帯に果敢に(?)突っ込んでワケワカラン?というプレーが目立ちました。
足の速い子、スピードに自信のある子ほど、スピードをコントロールできていない傾向にあります。
相手に足を出させてかわす、そして自分のボールコントロールは乱さない。
さらに欲をいえば、周囲の状況もしっかりと把握できている。
とりあえずは、このレベルを目指していきたいと思います。
チームとしてどの様に攻めるか?という事はその後です。
さて、冒頭にメッシやロナウドのドリブルの速さに触れましたが、彼等は決して速さ「だけ」ではないのです。
「巧さ」をハイスピードの中で出せるという点で他の選手達よりも抜きん出ているのです。
速い「だけ」のサッカー選手なんて聞いたことがありません。(犬より速いという選手が埼玉のチームにいますが…)
それならば、陸上選手をスカウトしてくればいいのです。
サッカー選手には、サッカー選手にしかできないプレーがあるのです。
もちろん、そこに「のろいプレー」と「速いプレー」が同じレベルであったとしたら、「速いプレー」が良いに決まっています。
しかし、「巧さ」「ずるさ」「判断力」「正確性」が損なわれるような速さならば、もっとスピードを落とすべきです。
スピードの出し過ぎに注意!
ドリブルは急には止まれない。

2008年5月6日火曜日

中野区春季大会・6年生

最近(というか、前からですが)ファイティングスピリッツを見せることを要求されることの多い6年生。
こればっかりは、元々の性格も関係してくるので、そう簡単にはいきません。
自分もどちらかというと穏健派なので、出来れば争いは避けて通りたいと常々感じています。
でも、サッカーにおいては、負けたくないのです。
乱闘はしたくないけど、ボールの奪い合いでは負けたくありません。
それは、自分なりのサッカーに対するプライドが、そうさせているのだと思います。

自分は無名チームの無名選手で終わりました。
大会でたいした成績も残さなかったし、選抜(当時は『トレセン』制度はありませんでした)に選ばれたこともありません。
また、特別上手い選手だとも思いません。
でも、何故だか(ちっぽけなものですが)プライドはあったような気がします。
自分のミスから点を取られてしまったり、キレイに抜かれたときなどは、腹がたって仕方がありませんでした。
逆に自分の出来が最高に近いとき(滅多にありませんが)は、たとえチームが負けても清々しい気分になれたものです。
たいして上手くもなく、大抵のことは許してしまう懐の深さ(?)を持った穏健派の自分ですが、そこまでにサッカーで積み重ねてきたモノが「プライド」として形を変えているのではないかと思います。
それなりにサッカーを一生懸命やってきたのであれば、やはり、そのサッカーでやられてしまうのはガマンが出来ないはずです。
ましてや、サッカーが好きであれば尚更なのではないでしょうか?
つまり、試合での気持ちというものは、これまでの目に見えない積み重ねが出てくると自分は考えるのです。
という自分の仮説が正しいとすると…
6年生は卒業までには闘う集団にはならないかもしれません。
それも仕方がないことなのでしょう。
いや、でも待て!
それでも自分は言い続けます。
「サッカーは格闘技だ」「球際で負けんじゃない」「根性見せんかい」と。
メンタルは絶対に必要なことだから。
中学、高校でその言葉を思い出すように。
さて、試合以外の話しが多くなってしまいました…
この日はメンタル面以外に目立つことがありました。
それは、だいぶボールを落ち着かせることが出来るようになってきたことです。
8人制(フィールドは7人)の導入で、時間的・空間的な余裕がうまれたことも関係しているのかもしれませんが、ほとんどの選手がボールをしっかりコントロールして、周囲を見てプレーを選択していました。
ようやくサッカーらしくなってきたというところでしょうか。
もちろん、細かいところ見れば注文は沢山あります。
でも、ベースとなる部分は固まってきたと感じました。
後はこれをもっと質の高いモノにしなければいけませんが…
しかし、当然ながら課題もありました。
ボールが落ち着くようになったためか、周囲の選手のパスを受ける意識の低さが非常に目につくのです。
ボールを持っていないときの意識がもっと高くなれば、よりレベルの高いサッカーが出来るようになります。
そうすれば、サッカーがもっともっと楽しくなるはずで、そのようなサッカーをプレーし続けることが「プライド」を持つことになるのではないか…と期待します。
名言集・その2
ヨハン・クライフ
「サッカー選手にとって最も重要なものは、トラップとポジショニングさ。この2つが完璧ならば何だって出来るさ。」
ボールを持っていないときにサッカーをしよう!

2008年5月5日月曜日

6ブロック5年生大会

こどもの日といえば、小学生にとって誕生日、クリスマスに次ぐ一大イベントです。
プレゼントをせがんだり、どこかに連れて行けと駄々をこねたりが出来る日だったりします。
そんなナイスな日に5年生のブロック大会がありました。
ここ最近のつばさは、ブロック大会初戦で姿を消すことが多いのですが…
例にもれず、5年生も0-1と試合を落とし、ドンヨリとしたこどもの日を過ごすことになりました。

さて、試合内容ですが、悪くはないが、決して良くはないという内容でした。
まずボールが落ち着かない。
デコボコなグランドだということも関係すると思いますが、技術的な面(ボールコントロール)という事以外にも、その原因はあります。
相手にボールを晒しすぎるため、簡単にボールに対してプレッシャーをかけられてしまう。
自分の身体でブロック(スクリーン)すれば、相手も取れないボールに対してアホみたいにプレッシャーをかけてこないだろうし、たとえそこにプレッシャーをかけられても、余裕でボールをキープできるはずです。
そして、視野が狭すぎるという点も見逃せません。
ボールを持つと、ゴール方向にターゲットをロックオンして、そこに敵がいようが、逆サイドにドフリーの見方がいようがお構いなし。
明治ラグビーの精神を受け継いだかのごとく「前へ、前へ!」と突き進みます。
といっても、取られてしまって「突き進む」事は出来ないのですが…
そして、その視野の狭さがパスでも自分達の首を絞めることになります。
パスのターゲットがあまりにも近すぎるため、大きく・早くボールを動かすことが出来るパスの利点をまったく享受できていません。
むしろ、パスをつなげばつなぐほど、自分達を窮地に追い込んでいるかのような気がします。
5年生になり、そろそろチームとしての「色」を出していく時期に来ています。
ですが、それ以前に個々の選手がしっかりとボールをキープできること、周囲を見ることが出来るというのは最低限必要です。
個人のサッカーからグループでのサッカー、そしてチームでのサッカーと順調に成長していく為にも、落ち着いてボールを持てる、視野の広さを個々に意識させなければと思いました。
ボールをキープできない、回りを見れないでは、状況判断もクソもないのですから…
さて、冒頭に「悪くはない」と書きましたが、それはどこか?
ザックリと言うと「丁寧に」プレーしようとしていた点です。
ブロック大会という緊張感からか、いつも通りなのかイノシシばりの突進が目につきましたが、「丁寧にプレーしなくちゃ!」という気持ちは、少しですがベンチに伝わってきました。
負けはしましたが、それなりの「形」にはなりそうだなという手応えも感じた試合でした。