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2004年11月7日日曜日

会長杯・6年生

「ひとり言」の更新が溜まってきたという事もあり、3日と7日の分をまとめて書きたいと思います。

この2日間も、前回(9月23日)の大会と同様、純一・直途がブロック選抜で抜ける事になりました。
加えて、風邪やオスグッドによる欠席などで6年生だけで11人を揃える事は不可能。
という事で、5年生から4人の応援を借りて戦う事となりました。

まず、3日の2試合。
しんやまAと江古田戦。
しんやま戦は、1-0で勝ちましたが、「よく勝てたなぁ…」という試合。
江古田戦は、1-1の引き分けですが、こちらも「良く引き分けたなぁ…」という試合でした。

ともに、負ける(点を取られる)感じはしなかったものの(それでも、江古田戦では1点を先制されてしまいましたが…)つばさがゴールを割るという感じが全くしませんでした。
しんやま戦の1点は、セットプレー(コーナーキック)から得たもの。
江古田戦の1点は、助っ人5年生の琢人の個人技(というかスピード?)による突破から生まれたもの。
それ以外には、チャンスらしいチャンスがなかったのが残念ではあります。
「もっと出来るはずなのになぁ…」という思いを持ってしまうのは、この試合も変わりませんでした。

さて、同じくフジパンカップ(ブロック選抜の都大会)と日程が重なった7日は本郷戦です。
この日も1-1と引き分ける事になり、上位4チームに入り決勝トーナメント進出という最低条件もクリア出来るかどうかという、非常に際どいポジションになってしまいました。
ですが、試合の内容に目を移すと、良い場面が2つありました。

ともに、孝紀からのスルーボールでしたが、共通して良かった点は2つ。
●ゆっくりとドリブルで持ち上がりながらラストパスを出した事。
●ショートレンジのスルーボールだった事。

日頃から「ゆっくり!」といった指示を出しているのは、このような形でシュートチャンスを演出するためです。
慌ただしくボールをキープしながら、もしくは相手とボールを奪い合いながらのラストパスよりも、ドフリーで前向きになっている選手が出すラストパスの方が、タイミングや強さ、コースといった点で優位なのは明らかです。
この日の2つのスルーボールは、タイミング、強さ、コース、どの要素を見ても最高に近かったと思います。

そして、それらの要素が最高のレベルに近かったもうひとつの原因は、ラストパスを受ける選手と出し手との距離が近かったという事だと思います。
ラストパスに大切なのは、先ほども書いた通り、タイミング、強さ、コースです。
これは、そのパスを受けた選手がそのままシュートを打てる様なボールが望ましいという事です。
そのためには、出し手と受け手の距離が近い方が良いに決まっています。
もちろん、最終ラインからも的確に狙い通りのパスを出せる選手もいます。
しかし、それは非常に高いレベルでの話し。
より精度の高いラストパスを出すためには、相手の最終ラインから5mほど手前の位置から出すラストパスが最も効果的だと思います。
(強豪といわれるチーム(小学生はもちろん、高校や大学レベル、中にはJのチームにも…)は最終ラインから『アバウト』なロングボールを『放り込む』形が多いのが現実ですが…)

ということで、攻撃の最終目標は「ゴール」であり「シュート」なのですが、その前段階として「トップ下の位置でフリーで前向きでボールを持つ」という事が必要となります。
この日の試合では、その場面を作る事ができ、なおかつ良い形でシュートまで持っていけたという事が大きな収穫だったと思います。

最初の場面は、中盤でボールを持った(味方からパスを受けたのか、奪ったのかは覚えていない…)孝紀がゆっくりと持ち上がり、坂龍にスルーボール。
坂龍の動き出しがちょっと遅かったので、受け手と出し手のタイミングが合わなかったのですが、強さとコースが良かったので、坂龍はゴール前でフリーでシュートチャンスを迎える事が出来ました。

そして、もうひとつの場面は、鈴木コーチも掲示板に書いていますが、ベンチで見ていて「ほぅ…」と感心してしまう様なボール回しでした。
左サイドでボールを持った智から、斜め後方でボールを受けた孝紀が、良いパスコースを見つけられず、もう1つ後ろの亮佑にボールを預け動き直す。
孝紀がフリーになって亮佑からボールを受け直し、ゆっくりとトップ下のスペースをドリブルで持ち上がり、右サイドを抜け出した梅ちゃんへスルーボール。

注目すべきは、2つめの場面で智からボールを受けた孝紀の働きです。
左サイドでボールを持った智の前に、敵は2人。
この試合で何回も見かけた場面です。
ほとんどは、ドリブル勝負を仕掛けてボールを奪われたり、なんとか強引に突破しても、その後の体勢(ドリブルしている選手もチームのバランスも)が悪く、結局シュートシーンは作れないという、いつも通りの展開でした。
しかし、この時は「智、智!」と後方から孝紀がボールを要求。
その後は、非常に楽なボール回しから、決定的な場面を演出しました。

ゴール方向へ「仕掛ける」のか、サイドを変えるのかの判断は、ボール保持者に因る所が大きいと思いますし、ボールを持った時にその判断を早く正確にして欲しいと思うのですが、周囲の選手も同時にその判断をしなければいけないのです。
「そこは勝負しろ!」とか「行くな!下げろ!」という指示とそれに伴ったポジショニングが出来る様になって欲しいと思います。
そういった点では、2つめの場面での孝紀は、智に勝負を仕掛けさせずに後方へ下げさせ、逆サイドでチャンスを演出できたのは素晴らしかったと思います。

サッカーではボールを持ってプレーしている時間は全体の1%程しかないと言われています。
良い選手は、ボールを持っていない時間を上手く使うのです。
フィールド全体を見渡し、次のプレーを予測しポジショニングをとる。
パスが出てくるか分からないが、長い距離を走ってボールを受ける動きをする。
ボールがない時にこそ、良い選手かどうかが問われる時なのです。

そんなボールを持っていない時のプレーのひとつとして、「声」によるコントロールがあります。
「チームとして」その場面は「勝負」をすべきなのか、一旦「展開」すべきなのかを「声」でボール保持者に指示を出す事はサッカー選手にとって大切な「技術」のひとつなのです。
ボールを持つと頑張りすぎてしまう選手も、他の選手の事なら客観的に見る事が出来るかもしれません。
チームにとってどうすべきかをお互い「声」に出して指示し合う様になれば、さらにレベルの高いサッカーが出来るはずです。

小学生にそこまで望むのは難しいかもしれません。
でも、絶対に出来ないような事ではないとも思っています。
少しずつで構いません。
「ドリブルで仕掛けていいぞ!」とか「やめろ、やめろ!」といった指示がちょっとずつでもいいですから、チーム内で増えてくる事を期待します。

ミスした味方に「文句」を言う事は簡単です。
でも、そこから生まれるものは少ないと思います。
味方がミスをしたり、相手にボールを取られる前に「声」で助けてあげましょう。
それが「指示」であり「コーチング」なのです。
「文句」を言う選手ではなく、「指示」を出せる選手になりましょう!

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