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2004年9月23日木曜日

会長杯・6年生

純一と直途が第6ブロックトレセンから、第6ブロック選抜(22名)に選ばれた事で、この日の試合には来れない事になりました。
ここまで、その小学生離れした肉体を誇示していた選手と、身体はそれほど大きくないものの、抜群のボールコントロール技術とセンスをもった選手。
この二人がチームを牽引してきたのは、誰もが認めるところでしょう。

しかし、この二人だけが目立ちすぎてしまうのも考えもの。
この1年のゲームを振り返ってみると、この二人以外の選手達に「遠慮」が目立ってしまっているという事は、前回のさわやか杯の「ひとり言」でも書きました。
この二人に遠慮することなく、もっと自分を主張する事が、各選手にとってもチームにとっても絶対に必要であるという事も…

そういった意味でも、このタイミングで二人が抜けた状態で公式戦を迎えるというのは、思いもよらぬチャンスが巡ってきたとしか言いようがありません。
この日の試合は、単なる中野区大会の1試合という事ではなく、今後の6年生チームがどう成長していくかを占う事にもなる、非常に意味のある試合なのです。

試合結果は、0-0の引き分け。
試合に対する「気持ち」に物足りなさを感じた鈴木コーチは、ハーフタイムで檄を飛ばし、試合後のミーティングでも「気持ち」「個々の自覚」といった事を強調していました。
また、その後のシニアの練習(コーチ陣は5年生の練習試合があったため欠席。ミニゲーム中心の練習となったようです。)に参加した6年生達のはしゃぎっぷり(ものすごく元気に動き回っていたし、声も出ていたとの情報アリ)を目の当たりにしたお母さん方は、怒り心頭だったとか…

確かに、合格点をあげる事の出来るような試合ではなかったと思います。
でも、自分は「悪くないなぁ…」と思っていました。
いや、むしろ「なかなかイイかも…」なんて事も思っていたりもしたのです。
どこが良かったかというと、チームでボールを動かしていた点です。
言い方を変えれば、あの二人がいた時よりもボールが良く回っていたのです。

しかし、ゴール前でのチャンスはあまり作れませんでした。
これは、アバウトな放り込みを良しとしないつばさのサッカーにおいては、ある程度仕方がない事だと思います。
ゴール前でこそ、「オレが!」というドリブル突破があったりとか、「ココによこせ!」というようなパスをもらう動き出しや、隙あらばシュートを打つというような、自分を主張するようなプレーを表現しなければなりません。
そういった点では、まだまだ物足りないです。

パスをもらう動きも少なかったし、ボールを持ってもどこに動いて欲しいという様な要求もほとんどありませんでした。
ルーズボールに対する寄せも、ミスをした後にそれを挽回しようと奪い返しにいく姿勢も、もっともっと見せて欲しかったと思います。
それでも、ボールは回せていたような気がします。

それは何故か?
それだけの技術的な裏付けがあるからだと思います。
まぐれや偶然で、あんなにチームでボールをキープする事は出来ません。
実際、5年生の頃は、しっかりとボールを回しながらチャンスをうかがう様なサッカーをしていました。
合宿での対5年生戦では、付き添いのお母さん方から「やっぱり6年生ともなると、スゴイわねぇ…」というお褒めの言葉も頂いています。
自分の目から見ても、合宿での試合は見事でした。

そう、6年生はやろうとしているサッカーが出来るだけの技術を持っているはずなんです。
「合宿の時は相手が5年生だったけど、試合の相手は6年生なんだよ?」と言うかもしれません。
いや、あれだけのサッカーが出来るのであれば、相手が6年生でも出来るはずです。
それだけの最低限の「技術」はあります。

最低限というからには、十分な「技術」ではありません。
もっともっと「技術」をあげる必要はあります。
しかし、たまにはミスをするけれど、トラップする技術もキックする技術もある程度は持っているのです。
決定的に足りないのは「自信」だと思います。

ベンチで観ていると、トラップする瞬間やキックする瞬間に「ミスしたらどうしよう…」とびびっているんじゃないかと思ってしまうのです。
そんな縮こまったプレーをしていたら、どんなに技術があってもミスしてしまいます。

自分は、難しいボールをトラップする時、「当たり前に」「簡単に」「さりげなく」止めたように見せる「努力(悪あがき)?」をします。
相手チームの選手に、「コイツ、ボールを止めるだけなのに必死じゃん!」と思われたくないからです。
一度、相手になめられたら精神的に上に立たれてしまいます。
そうなると、プレーにも影響するし、何よりも、相手になめられるのは自分が納得いきません。

でも、そうやって強がる事も必要だと思います。
「こんなの簡単だよ~!」と強がってトラップすると、結構上手くトラップ出来たりしてしまうものです。
仮にミスしてしまったとしても、堂々とミスしていれば相手は取りに来ていなかったりもします。
トラップ前に、ものすごい余裕を見せていたので、相手もまさかトラップミスするとは思わなかったのかもしれません。
何が言いたいかというと、もっと堂々と図々しくプレーして欲しいという事です。
それだけの技術は持っているのに、自分で自分を「下手そう」に見せてしまっているのはもったいないと、本当に思うのです。

もちろん、ミスはあります。
小学生じゃない様な小学生の純一もミスります。
トラップが抜群に上手い直途もトラップを失敗します。
偉そうにしているコーチ達も、しょっちゅうミスをします。
イタリアで活躍中(?)のナカータだって、ミスはするのです。
でも、上手いヤツらは、堂々とミスをするのです。

みんなも、もっと堂々とミスをしようじゃありませんか!
ミスをしたら「イヤ~、1000回に1回のミスが出ちゃったなぁ…」くらいの態度をとってしまおうじゃありませんか。
それが5~6回続いたって構いません。
誰だってミスをするですから…

思うに、今の6年生は優しい良い子達がメンバーの大半を占めている様な気がします。
だからこそ、遠慮がちであったり、プレーに優しさが見え隠れしてしまうのでしょう。
優しい事は良い事です。
ゆずり合いの精神も美しい。
でも、それだけではダメなんです。
サッカーの試合で勝ちたいからとか、良い選手になりたいからだけではなく、1度や2度の失敗にめげない強さや、図々しさをもっている事は、人間的な魅力としても必要な事だと思います。

「イヤ~、また失敗しちゃった!」と表向きは堂々と…
そして、気持ちの中では思い切り悔しがって、同じミスをくり返さない様に努力する。
この繰り返しが本当の「自信」を作ると思います。
それまでは、嘘でも良いから図々しく振る舞おう!
そうすれば…あら不思議!
「オレって…イケてるかも?」となる事、間違いなし!

2004年9月20日月曜日

中野区春季大会・3年生

1敗1分けで迎えた予選リーグ最終戦。
ワイルドカードでの出場の可能性が全くないわけではありませんが、決勝トーナメントへの進出はほぼ不可能…
それでも、出来る限りの事をしなければいけません。
出来る限りの事、それは出来る限り多くの得点を奪い、勝ち点「3」をとる事です。

朝練が終わり、桃二の後かたづけなどをマーシー&☆に任せて、自転車で一路多田小へ。
多田小へは自転車を停められないため、近くの公園に自転車を止めようとしたところへ、バイクで移動してきたマーシー&☆…
こんなに汗かいて自転車をこいできたのに…

ということで、キックオフ予定の10:30を10分ほど過ぎて、コーチ陣が全員集合しました。
多田小の校舎裏で、しんやまのUコーチと会った時、「つばさ、勝ってるよ!」との情報を得ましたが、それはガセ情報…
たしかに、相手チームのゴールネットを揺さぶったようですが、それはオフサイドの判定で、ゴールは認められておらず、前半を0-0で戦っているところでした。

観ていた時間は少なかったのですが、前半の印象は「悪くない」という感じでした。
「良いねぇ!」と手放しに喜ぶほどではありませんが、「ちょっとマズイなぁ…」と下を向いてしまうほどでもありません。
1点入れば、もっと勢いが出てくるだろうという感じで試合を観ていたら、あっという間に前半が終わりました。

ベンチスタートの7名を入れ替えて、後半がスタートしました。
チーム内で、密かにライバル意識を持っているという噂の、ゆうごとかずまさが点を取り合って、つばさに勢いをつけます。
また、たくみもゴール前で落ち着いて相手をかわして、ボールを流し込みました。
終わってみれば、6-0の大勝。

内容に目を向ければ、課題は色々とあります。
でも、とりあえずは「勝った!」という事が、3年生チームにとっては大きなエネルギーとなったのではないでしょうか?
2年生の時の大会では、春が2敗1分け。
2チームエントリーで臨んだ秋の大会では、両チーム合わせて1勝2敗…
低学年の頃はなかなか勝てないのが伝統(?)となりつつあるつばさではありますが、試合で「勝つ」という経験は、チームのメンバー一人ひとりに力を与えてくれます。

低学年の時の、最大のテーマは「サッカーが好き!」と言わせる事。
技術的な事は、その動機がハッキリとしていなければ、伸びないと思っています。
水曜日の練習が90分、金曜日が60分、日曜日が90分で、合計240分。
週に4時間の練習時間ですが、チームとしての練習時間なので、ボールにさわっている時間はもっと少ないはずです。
この時間だけで、技術が伸びるのは奇跡に近い事だと思います。
つばさの練習時間以外に、どれだけボールを触っているかどうかが、ボールコントロール技術に反映されるものだと思います。

しかし、義務的な気持ちで長時間ボールにさわっていても、あまり意味がないと思いますし、何より「苦痛」を感じてしまうようでは困ります。
心の底から「サッカーが好きだ!」と思える事が、技術の上達には欠かせないと思います。
しかし、その「気持ち」の部分に関しては、大人が操作する事は出来ません。
むしろ、大人の思いとは反対の方向に向いてしまう事がほとんどなのではないでしょうか?

子ども達の心が動くきっかけは、ほんとうに些細な事だったりします。
試合で勝ったとか、活躍した、点を取ったといった事以外にも、上手いと思っているヤツから一度だけボールを取ったとか、(なんでもない)自分のプレーを仲間達からほめられたなんて事がきっかけでサッカーにハマル事も良くあります。

今回の試合でも、勝敗の結果、試合中の各自のプレー、仲間達の声、周りの大人達の反応…色々な要素が子ども達に影響を与えたと思います。
少しでも多くの子ども達に、良い影響を与えられた事を祈るばかりです。(こればかりは、大人の思い通りにはいきません)
試合で「勝つ」という事もそうですが、練習中でも「できた!」とか「やった!」という経験を多く積む(積ませる)事が、この年代の子ども達には大切だと思います。

何事も土台(基礎)が大切。
それは、技術的なものではなく、メンタル的なもの。
サッカーに対する意識が高くなるよう、われわれは手をかえ、品をかえ…
土台作りが終われば、後は子ども達が勝手に肉付けをしていくようになるでしょう。

2004年9月19日日曜日

ジュニア大会6ブロック予選・1回戦

4年生にとって、初のブロック大会となるジュニア大会。
ブロック大会が中野区の区大会と違うところは、交代選手が5名までと定められている点です。
11人制の場合であれば、試合に出る事の出来る選手は16名という事になります。
今年のジュニア大会は、11人制のサッカーではなく、8人制で実施される事となり、交代枠は8名という事になりました。
当然ですが、中野区外のチームとの対戦があるという事や、上位3位までに入賞すれば、さらに上の大会に出場できるという点も、区大会とは異なります。

さて、試合が始まる前に、子ども達を集めて最初に言ったのは「この試合は、特別な試合なんだ」という事です。
何が特別かというと、他区のチームと対戦するからでもなく、3位までに入れば上の大会に出れるからでもない。
この試合には、出られない選手が存在するという事が特別なのだといいました。

中野区大会では、交代枠が9名、つまり、1試合に20名の出場が認められています。
そして、つばさでは、試合会場にきている選手は、特別な事(体調を崩したり、著しく常軌を脱した行動をした?場合など)がない限り、全員が試合に出場します。
(中には勘違いしている人もいるみたいですが、『試合には全員を出場させる』という約束事はつばさにはありません。)

これは、つばさの目指すところが、勝負「だけ」ではなく、サッカーを通して子ども達の成長を見守るという事に重きを置いているからです。
試合に全く出場できずに、サッカーが好きになる(それも大好きになる)事は難しいと思います。
また、技術的にも精神的にも、試合経験は少ないよりも多い方が良いに決まっています。
ということで、練習試合はもちろんですが、中野区の公式戦や招待試合などでも、ほとんどの試合ではその場に来ている全員を出場させています。

しかし、この方法には大きな弱点があるのです。
それは、「何の努力もしなくても試合には自動的に出場できる」という事です。
勝利を目指して、日々努力を重ねる子もいれば、つばさの練習時間以外では、全くボールにふれない子…
それでも、ピッチに立つ時間は、ほぼ同じなのです。
技術的にも、モチベーションも低いレベルにある選手を大切にしているといえば聞こえは良いのですが、それが過保護になってしまうことは避けなければなりません。

そこで、年に数回のブロック大会は、子ども達に対する「カンフル剤」のような意味も込めて、その時点でのベストメンバーでいくと伝えてあります。
交代枠を1つも使わない可能性もあるし、今回の4年生に関しては、19名中11名が試合に出られないかもしれないという事は、合宿で話しました。

試合会場に行ったのに、試合に出ないで帰る。
はじめてこの経験をする子ども達は、その差こそあれ、それなりのショックを受ける事になります。
中には、「(交通費の)●●円も使って、これかよ!」と毒づく子もいます。
これをきっかけに、つばさの練習以外でも自主的にボールを蹴るようになる子もいます。
また、これを機に、サッカー熱が一気に冷め、退会を検討したなどという話も聞いた事があります。

全員がこちらの思惑通りには動かない事は、予め了解済みです。
目的は、「刺激」であり「経験」なのです。
「良い思い出」や「良い経験」ばかりをして、子ども時代を過ごす事が良いかと聞かれれば、自分は「ノー!」と答えるでしょう。
時には、ひどく落ち込むような「悪い経験」をする事も、子どもの成長には必要なのだと思っています。
今回の「経験」は、4年生にどの様な影響を与えたかは、今の段階では分かりません。
今後の子ども達の様子を見守りつつ、その都度対応していく事になると思います。

さて、反対に試合に出る子達に対しては、「お前らは『代表』なんだ、試合に出れなくて、ベンチで悔しい思いをしている仲間の思いも背負って戦わないとダメだぞ!」という話しをしました。
技術やモチベーションに差はあっても、「つばさ」というチームでともにサッカーをする「仲間」を大切に思う気持ちをもってもらいたいものです。
もちろん、自分のためにも力を出し切って試合をして欲しいのですが、今回はこのような形で試合に出る事の、そしてチームスポーツで自分がプレーする時の「責任」を背負わせました。

さて、試合の方は残念ながら1-2で落としてしまいました。
全くかなわないという相手かというと、そういう印象は受けませんでしたが、なによりも、つばさの試合運びが非常にお粗末でした。
なんといってもシュート数。
おそらく1本だけでしょう。
まぁ、その1本で1ゴールを奪ったのですから、何とも言えないのですが…

試合前に与えた「責任」というプレッシャーが悪い方へ影響したのかもしれません。
グランドが、いつものハードコートではなく、土と芝(雑草?)というのも影響していたでしょう。
力を出し切ったけど負けてしまった、という試合ではなかったように思えたのが残念でした。

今後は、ある程度ポジションを決めて試合に臨む事になります。(未だにポジションを決めずに試合をするなんて…と言われそうですが)
そうする事によって、サッカーの形が少しずつ出来てくると思います。
でも、大切なのはサッカーに対する思いであり、自分のプレーに責任を持つという事だと思います。
そういった意味で、試合に出た選手も、ベンチで悔しい思いをした選手も、何かを感じ取って欲しいと思います。

2004年9月11日土曜日

さわやか杯6ブロック予選・2回戦

ブロック大会なのに、1・2回戦は中野区のチームと対戦。
しかも、2回戦で対戦するWSCには連敗中…
その中野区大会(?)を勝ち上がっても、前回のブロック大会で苦杯をなめさせられた城北アスカと対戦する可能性もアリと、素晴らしい(?)対戦カードを実現させた自分のゴッドハンドを恨みつつも、中野九中から星山カーで西が丘へ向かいました。

試合は、前半開始早々に1点を奪いましたが、内容としてはイマイチの展開…
時間の流れが非常に遅く感じてしまいます。
リードしている時は、だいたいこんなモンなのですが、今日は一段と時間の流れが遅く感じてしまうのです。
それほど、内容が悪かったという事でしょう。
どんな形ででも追加点を…と祈りを込めてみていましたが、逆に1点を奪われてしまいました。

そして、1-1のまま前半終了。
どことなく遠慮がちなプレーが非常に目立つため、「人任せにするな!」「失敗しても良いから、自分のプレーを精一杯してこい!」と、精神的な面だけを強調して後半へ送り出しました。

後半開始早々、こんどは相手にゴールを奪われてしまいました。
それも、立て続けに2点…

はっきりいって、ここまでの試合展開を考えると、この2点は非常にイタイ。
でも、可能性がないわけではありません。
勝利を目指して、残りの15分を目一杯戦うしかないのです。
純一が大人気ない(あ、アイツはまだ子どもか…)シュートをゴールに突き刺し、試合時間も10分を残して1点を返し、反撃ののろしを上げるもそのまま力尽き、2-3で最後のブロック大会を終えました。

ガックリと肩を落とし、涙を見せながら戻ってくる子ども達…
こんな姿を見ると、コーチは自分の力不足を痛感し、自分を信じて付いてきてくれた子ども達に対して申し訳ない気持ちで一杯になるのです…
でも、だからこそ何とかしてやろうという気持ちにもなります。
この6年生に関して言えば、残りの半年間をどう過ごさせるかという事を…

今日のゲームもそうでしたが、ここ1年くらいのゲームを見ると、数名の選手に「おんぶにだっこ」という感じの試合が多く見られました。
たしかに高い能力を持った選手が数名いるのは事実です。
でも、その数名に頼っている様では試合には勝てないし、なによりサッカーにはならないのです。
そして、チーム力を上げる事は絶対に出来ないのです。

サッカーの能力には差があります。
そんな事は当たり前の事です。
だからどうだというのか?
サッカーが上手いヤツは偉いのか?
今の6年生には、そんな雰囲気さえ感じさせてしまいます。
上手いヤツからのパスが多少ずれていても、悪くないはずの方の選手が「ごめん、ごめん」と謝ったり、実際に口にはしなくてもそのような雰囲気がある様な気がします。
上手いヤツに対しても「オイ、パスが強いよ!」とか「こっちも見てくれよ!」とかの要求が出来る様にならなければダメだと思います。
今は、「僕たち、あなた達のジャマにならないようにします…」といった感じの、ものすごく消極的なプレーが目立って仕方がありません。

そうはいっても、そう簡単な事ではないという事は分かっています。
でも、そうしなければいけないのです。
チーム内でプレーの質をお互いに指摘し合う雰囲気がなければ、そのチームは死んでいるも同然です。
そこには、サッカーの実力は関係ありません。
もし、そこに遠慮を感じているのであれば、その必要は全くありません。
実力が全く同じになる事なんて不可能なのですから。

もし、仮に遠慮を感じる事があるとすれば、「オレ、あんまり努力してないからな…」という場合だけでしょう。
「アイツ、つばさの練習以外でもいろんな所でボール蹴って練習してる…でも、オレはつばさ以外では全くボール触ってないし…そんなオレが偉そうな事言えないよ。」というのであれば、納得も出来ます。
逆に、「お前何でそんなに偉そうに出来るの?」と、私自身も内心そう思うかもしれません。

それでも…もう一度言います。
チーム内で、サッカーの実力が違っても、お互いは仲間であり、協力し合ったり、時には言い合ったりしながら戦わなければいけないのです。
お互いがもっと自分を主張し合わなければいけません。
そこには、サッカーの実力は関係ありません。
「オレ、努力してないから…」という選手は、チームに貢献するために頑張って自分の実力を上げる努力をするべきです。
それによって、能力が上がったかどうかは問題ではありません。
大切なのは前に進もうとあがく事です。

どんな事でも、前進するのは簡単ではありません。
しかし、もがきつづける努力をしなければ何も生まれてきません。
また、何かを生み出す事が出来ないとしても、そのもがきつづける事で見えてくるものが必ずあります。

残りの半年間、もうブロック大会はありませんが、つばさとしての活動はここからが本番です。
卒団をどの様にむかえるかは、この半年にかかっていると思います。
そして、それが6年生みんなの今後にも大きな影響を与えるはずだとも思っています。
精神的にも、大人の領域に近づいてきた6年生であれば、理解できるはずだと思っています。

残された時間は半年のみ…
出来る限りの事をして卒団をむかえよう!

2004年9月5日日曜日

さわやか杯6ブロック予選・1回戦

前日からの大雨で、朝練も3年生の区大会も中止。
それでも、ブロック大会は中止になりません。
今まで、中止になった記憶はありません。
それは、雨が降っても使わせてくれるグランドが他区(板橋・北など)にはあるという事。
まともにサッカーが出来る広さのグランドを確保する事すらままならない、中野区でサッカーをする立場からすると、うらやましい限り…
(この話題にふれてしまうと、延々とグチが続いてしまいそうなので、あえて止めておきますが…)

ところが、今回の雨はその強いグランドにも大打撃を与えるほどだったのです。
4面を利用して、22試合を一気に消化する予定だったのが、グランド状態不良につき、2面のみが試合で使えるという事になり、試合時間も大幅に変更となりました。
当初の予定では、11:00キックオフだったのですが、以上の様な理由で試合開始が13:30迄ずれ込む事になってしまいました。
子ども達は、すでに浮間舟渡の駅に到着しているとの事。
とりあえず、グランドで3時間半を過ごす事になりました…

コーチ達は、1試合目に審判が割り当てられていたので、9:00過ぎには現地に着いていました。(結局、1試合目の審判はやらないでイイ事になったけど…)
そこで、2試合目のハーフタイムの時にちょっとグランドの中に入ってグランド状態をチェックしてみました。(しんやまがアップしていたところにそ~っと…)
雑草の根深さというか、所々にある大きな段差は相変わらずですが、その強い雑草が生えているところは、全くぬかるんでいない!
土手側の草の生えていない土の部分はひどい泥んこ状態だが、思ったよりも状態は良い。
とはいっても、この草の伸び方は歓迎は出来ないんですけど…

ところが…
試合まで3時間以上もあると、何が起こるか分からないモンです。
再び雨が降ってきたんです。
それも、シトシトなんて情緒深いモノではなく、ドサーッと降ってきました。
徐々に水たまりがなくなりかけていた土の部分も、みるみるうちに大きな池に大変身…
先ほどのチェックでは、それほどぬかるんでいなかったグランドも、どうなる事やら…

雨も大分弱くなってきたところで、ウォーミングアップ開始。
短いダッシュを数本して、気合いも徐々に入れて…
となるはずでしたが、そこら中に出来ている水たまりに、6年生は大はしゃぎ。
キャーキャー言いながら、水たまりに突っ込んでいきます。
「オイオイ、お前ら試合前の雰囲気じゃねぇぞ…」という思いを持ちつつも、「これだけ泥だらけになれるなら、多少ひどいグランド状態でも大丈夫かな?」とも思いました。

泥だらけのグランドでサッカーをする時には、2つの問題があります。
1つは、ボールコントロールが思う様に出来ない事。
これは、ボールコントロールなんてモンじゃない場合もあります。
ひどい時には、サッカーになりませんし、泥に足をとられて走る事すらままならないこともあります。
もうひとつは、汚れを気にしてムリをしない選手がいる事です。
そんなバカなと思うかもしれません。
とうぜん、プロの世界やそれなりに高いレベルであれば、汚れる事よりも個々のプライドというものが勝ります。
しかし、小学生レベルの試合では、汚れるのを嫌って水たまりのボールを取りに行かなかったり、ボールや相手を追いかける時にでも、足元を気にしながらヒョイヒョイという感じで走るなんて事は、しょっちゅうあります。
でも、アップの様子を見ている限り、2つ目の心配は大丈夫だなという気になりました。(試合に向けての気持ちを高めるという点では『?』ですが…)

そして、試合に入ります。
グランドは、直前に降った雨の影響をそれほど受けておらず、最初にチェックした時とほぼ同じ状態。
これなら、戦い方を変えなくとも、普段通りのサッカーを要求する事が出来ます。(もちろん、パスをいつもよりも強めにとかといった事はありますが、根本的な部分は変更しないで大丈夫という事)

前回の区大会で見た時は、ポジショニングのバランスが悪かった事と、「オレが何とかしてやるんだ…」という気持ちが悪い方に出てしまっていたのですが、この日の試合ではその部分は良くなっていました。
サイドを変える意識もよく見れたし、前の試合と比べるとチーム全体でボールを動かしていた印象を受けました。
バランスに関しては、攻撃時間が長かったので、悪い面が出なかっただけかもしれませんが…

「お前、小学生なの?」という声がアチコチから聞こえてきそうな、純一の身体能力を活かしたゴールが4発と梅ちゃんがこぼれ球を押し込んで合計5点。
大量得点で勝利でき、それはそれで素晴らしかったのですが、内容に目を向けると、中盤でゲームをコントロールしていた直途の働きが素晴らしかったと思います。
勝負所ではタテに突破を仕掛けたり、トップの選手へスルーパスを通す。
タテへの勝負が難しいと判断すれば、サイドを変えて攻撃の形を作り直す。
試合後の様子を見ると、本人に自覚はないのかもしれませんが、この試合でチームとゲームをコントロールしていたのは、直途だったと思います。

そのゲームをコントロールするという意識は、全員が持って欲しいものなのです。
チームとしてキープしているボールを、ゴール方向へ勝負を仕掛けるのか、一旦スペースへ逃がすのか…
それは、チーム全員が考えなければいけない事です。
もちろん、その中心となる選手はいますが、全員が「頭でも」攻撃を組み立てる意識を持って欲しいと思います。

その点で見ると、まだまだ人任せな選手が多いと思います。
もっともっとボール回しに積極的に参加して欲しいのです。
今は、「あ、パスが来た!」と気付いてから動き出すため、行動が1つ2つ遅れてしまっています。
ゴール前でチャンスを創り出すのは、キーパーを含めた11人がどの様にボールを動かしたかによります。
適当にゴール前に放り込んだボールは、それなりのチャンスでしかありませんし、チャンスとすら呼べない事もあります。
しかしながら、相手のスキを素早く見つけ、そこを的確に突く事が出来れば、ゴール前でのチャンスは大きなものになるはずです。
そのチャンスを上手く突く事が出来ないと判断すれば、別のチャンスを求めて攻撃を作り直す…この繰り返しです。

しかし、そのチャンスを作るのは、1人、2人の限られた選手達ではありません。
チーム全体でどうボールを動かしたかに関係します。
もちろん、ボールを奪ってからシュートにいたるまで、一度もボールを触らない選手はいます。
しかし、逆サイドで広くポジションをとる事で相手のバランスを崩したり、出ないかもしれないパスをもらおうとする動きが、相手ディフェンスに的を絞らせないという仕事もしているのです。
そして、そのような選手達がいなければ、良いチャンスは作れないのです。


だからこそ、もっともっとボールを要求して欲しいと思います。
もっともっと頭の中でもサッカーをして欲しいと思います。
ボールがない時に無駄(本当は無駄じゃない)な動きをたくさんする。
これこそがチームに貢献する選手であり、本当に評価される選手だと思います。
チーム全員が脇役になる事を何とも思わなくなる。
その意識を持てる様になれば、チームの力は何倍にもなるでしょう。
そして、その脇役達は、脇役で終わらず、みんな輝くはずです。
主役(得点者?)は、たまたまシュートチャンスをもらった選手です。
最初から決まった主役は、サッカーではいないのです。

目指せ、名脇役!