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2003年12月21日日曜日

会長杯・6年生・決勝T

今回も、桃二で低学年の練習を終えてからの移動となりました。
自転車を漕いで、武蔵台小学校に到着したところ、ちょうど6年生の父兄が出てくるところでした。

「おつかれさまです。4─1でした!」(お母さん)
「あ、4─1でしたか!」(自分)
(4─1で…勝ったのかな?)(心の声)
「決勝は、江古田です」(お父さん)
「あ、そうですか。ありがとうございます」(自分)
(決勝って事は、勝ったのか…ホッ…)(心の声)

6年生が強い学年だという事は分かっています。
でも、サッカーは何があるか分かりません。
会場の武蔵台小学校は、非常に狭いグランドです。
交通事故のようなゴールが生まれても、全く不思議ではないのです。
それに加えて、2週間前に苦杯を経験したばかりの6年生ですし…
ケガ人や病人が多く、メンバーをそろえる事さえままならない状況でもあったし…
今日も、5年生を5人呼んでの決勝トーナメントになりました。

1試合目は全く見る事ができなかったので、どんな様子だったのかは全く分かりませんが、狭いグランドでボールを放り込んでくる相手の攻撃に対して、ちょっと苦しんでいるような様子が樋口コーチの話しから分かりました。

さて、決勝戦。
対戦相手は江古田サンダーズ。
予選リーグでは6─0で勝っている相手ではありますが、その時は四谷商業という広いグランドでした。
つばさの目指す「丁寧につなぐ」サッカーにとって、狭いグランドというのは天敵なのです。

同じ人数でも、狭いグランドに詰め込まれると、必然的に密度が高くなります。
という事は、ボールに対するプレッシャーが早くなるのです。
もちろん、その中でもしっかりとボールをコントロールして、フリースペースへボールを動かせばよいのですが、広いグランドでのサッカーと比較するとプレーの難易度は一気に高くなります。

立ち上がりは、全くボールが落ち着きませんでした。
蹴り合いのようなサッカーになってしまっていました。
もちろん、子ども達の意識の中には、蹴り合いをするつもりはないと思いますが、しっかりとマイボールにできない、取ったボールをすぐに相手に奪われる、クリアされるという展開で、ボールが終始落ち着きませんでした。

そんな中で、相手に先制点を奪われました。
早く点を取り返さなければという気持ちが前に出すぎ、強引な勝負を仕掛ける場面が目立ち始めました。
点を取られても、自分たちのサッカーを信じて攻め急がずにドンと構えていてもらいたいものですが、小学生にそこまで望むのは酷な話しでしょう…

その後、1点を返して落ち着いたのか、最近の6年生の試合にしては珍しく(?)ゆったりとしたボール回しを見せるようになりました。
欲を言えばキリがありませんが、今までの試合の中ではボールを失う場面が少なかったように思いますし、ボールを取られるにしても、ボールの失い方はそんなに悪くなかったように思います。
特に後半は、しっかりとチームでボールをキープし、「くずし」の前段階を良い状態にすることが出来ていたような気がします。

さて、力勝負で相手をねじ伏せる感の強かった6年生のゲームですが、今日の出来はナカナカのものだったのではないでしょうか?
もちろん、もっともっと良くなると思います。
そのためには、どうすればよいのか…

前の「ひとり言」にも書きましたが、どうすれば良くなるのかは、自分たちで考えるべきだと思いますし、そうしなければいけないと思います。
コーチから課題を示されて、それを消化するだけの作業は非常に楽な事なのですが、そこからは選手(そして一人の人間として)の「強さ」となる自主性は生まれてきません。
上手くなるのは、強くなるのは、成長するのは自分自身でしかないのです。

誰かに導かれて進むのは簡単です。
しかし、自分の力で進む時こそ、しっかりとした目標を持つ事も出来るでしょうし、本当にたくましくなれると思います。

でも、コーチは導くのが役目だと思います。
しかし…あえて多くを語りません。
課題のほとんどは、これまでの数年間で既に伝えてあります。
そして、この前の水曜練習でやった事をよく考えて下さい。

もう一度言います。
課題を感じるのも、見つけるのも、克服するのも自分でやるしかないのです。
また、自分で克服したものだけが本当の力になるのです。
人の助けを借りて克服したものは、「結果」として克服したように見えますが、「結果」を与えてもらったにすぎません。

本当の強さを身につけるために…
「自分」を「自分の力」をトコトン信じましょう。
やれば出来る!
しかし、やらなければ出来ない…

2003年12月14日日曜日

会長杯・5年生

さて、6年生のコメント同様に、こちらの方も遅くなってしまいました。
その間、ワールドユースや東アジア選手権などでの日本人(というか日本代表)の闘い方を見て、色々と感じるところがありました。
そうやって、思いを巡らせていると、「自分はちょっと変わっているのかな?」と感じることがしばしばあります。
そういう思いは前からあったのですが、でもそれがつばさのカラーになっているんだからという自負のようなものもありました。
でも、本当にこれで良いのかな?
なんて事も最近思っちゃったりします…
どうする事が子ども達にとって一番良いのだろう…
悩みは尽きません…

まず、試合ですが、いつも(?)のように低学年の練習を終えてから、試合会場に向かいました。
1試合目には間に合わないかとも思ったのですが、多田小に着いた時にはまだゲーム中でした。
コーチ達のいる(狭い)ベンチにムリヤリ腰を下ろし、「今、何対何?」とスコアを聞いたら「0─0です!良くないです!」との事…

そして、その直後、WSCの右サイドの選手へパスが渡りました。
この選手がなぜだかドフリー!
しかも、ゴールへ向かってナイスコントロール!
そのまま落ち着いてシュート!
あっさりとゴールを奪われてしまったのです。
その時、会場にいたダレよりも焦ったのは、選手達ではなく自分だったと思います。
なにしろ、ベンチに座ったとたんに失点ですから…
「やばい、オレ、負けコーチ?疫病神?」とイヤな予感がしたものでした。

しかし、5年生はやってくれました。
鈴木コーチも掲示板に書いていますが、今までの5年生ならば、そのままズルズルと負けてしまう可能性が大でしたが、何とか同点弾を押し込みました。
その後、さらに1点を献上し、突き放されかけたのですが、ロスタイムでしぶとく同点に追いつき、PK合戦を制したのでした。

その後の決勝戦は、4─1とある程度安心してみていられる展開で、春に続いて中野区を制することができました。
冗談抜きで負けを覚悟した準決勝をひっくり返して(正確に言うと『ひっくり返す』まではいかず、追いついた)優勝をもぎ取った5年生は、勝負強くなったと思います。
優勝という結果と、勝負強さを見せた試合展開には、素直に拍手を送りたいと思います。

しかし…
しかしです!
最初に、自分がベンチに座った時のコーチの言葉「良くないです!」が表すように、試合内容は本当に良くありませんでした。
ここまでの5年生は、どちらかというとキレイなサッカーをする学年でした。
春の大会では、ちょっとした質の違いを見せつけるような内容で優勝しました。
でも、今回の準決勝以降は、何とか勝てたという感じのサッカーでした。

閉会式の時に、少年連盟の会長が「嬉しかった人は?」「悔しかった人は?」と聞いていました。
つばさの選手達は当然「嬉しかった人」に全員手を挙げました。
他のチームの選手達は、全員「悔しかった人」に手を挙げました。
ここで、会長がちょっと変化球を投げました。(自分は「ナイス、会長!」と思いました)
「では、優勝したつばさの選手の中で悔しかった人はいるかい?」
……誰も手を挙げませんでした。

この場面だけを見ると、優勝して万々歳!嬉しさで一杯です!
という感じに見えてしまいます。
訊き方を変えれば、違ったのかもしれませんが、優勝という結果のみに酔ってはいけないと思うのです。
6年生のところにも書きましたし、前回の春の優勝のところにも書いたと思いますが、満足してしまっては成長が止まってしまうのです。
優勝の余韻に浸る期間が終わった時で構いません、改めて自分のプレーを振り返り、今後の成長に生かそうとしている5年生がいることを期待します。

さて、話は変わりますが、ちょうどこの時期に前後してワールドユースと東アジア選手権が行われていました。(決勝戦当日はトヨタカップも…)
ワールドユースは、ベスト8という成績を残すも、ブラジルに惨敗…
また、それまでのゲーム内容も決して良いものではありませんでした。

ブラジルに負けた次の日のスポーツ新聞を見ると、「ブラジルの選手はお互いにパスを要求するし、試合中でも言い争っていた。自分たちは甘ちゃんだった」とか「プレーの形がない相手にどう対処していいか…。パニックだった」という選手のコメントが載っていました。
いくらユース年代といっても、ほとんどがプロ契約をしている選手であって、しかも日の丸をつけている選手がこのような状態とは…

ワールドカップバレーの時にも思ったのですが、どのスポーツの世界を見ても日本人選手のメンタリティには、自主性というものが感じられないのですが、それは自分だけでしょうか?
日本では、所謂「厳しい」「レベルの高い」という環境であればあるほどコーチが厳しく、また、そのようなコーチが歓迎されているような風潮もあると思います。
でも、そこから生まれるものは、コーチにやらされている選手なのではないかとも思うのです。
コーチに怒鳴られながらプレーする…
コーチに怒鳴られないようなプレーをする…
このような環境から、本当に強い選手は生まれないのではないかとも思うのです。

本当に厳しい環境とは、手を抜けば試合には全く使われなくなったり、簡単にクビを切られてしまったりという事だと思うのです。
日本の場合は、手を抜けばコーチが怒鳴ります。
でも、怒鳴られればすんでしまうのです。
「すみませんでした」と謝ってしまえば、また試合に使ってもらえます。
女子選手であれば、涙を流したりすると「泣き虫○○」なんてニックネームをつけられつつも、頑張っているなぁと美化されてしまいます。

私は、選手に対して鬼のように接するコーチは、実は非常に優しいコーチだと思うのです。
むしろ、優しすぎることで、選手の方も優しくなってしまっているような気もします。
本当に厳しいコーチは、手を抜いている選手を横目でチラッと見て、次のゲームから何も言わずに活きのイイ若手を使うコーチだと思います。
自分の勝手な想像ですが、このような競争意識を持たせる環境は外国に多いと思うのですが…

サッカーの世界に関していえば、南米の選手は皆、サッカーで成り上がろうとしています。
当然、(プロになるまで)手を抜くなんて事はないと思います。
新入りの選手に活躍されると困るので、絶対にパスを出さないとさえいいます。
選手全員がハングリー精神の固まりのようなものだと思います。

でも、ヨーロッパの経済的に安定している国でもメンタリティの強い選手はたくさんいます。
やはり、サッカーをやらされているのではなく、自分でやっているからでしょう。
サッカーが好きで、サッカーが上手くなりたいという純粋な動機だと思います。
そして、その動機が本当にしっかりしているのがトップの選手達だと思うのです。

さて、日本の選手達…
サッカーをやるというしっかりとした動機を持っている選手がどれだけいるか不安になってしまいます。
たしかに、日本は豊かな国です。
誘惑も多いです。
サッカーで成り上がらなくても、生活に困ることはないでしょう。
でも、だからこそ、「オレにはサッカーしかない!」という意識を持った選手が必要なのです。

ちょっと活躍するとマスコミで取り上げられ、アイドル扱いされてしまう日本の風潮にも問題はあると思いますが、それでもサッカーに対する気持ちだけは強く持ち続けなければいけないのです。
若い頃(中学、高校)の中田英寿は、非常に練習熱心で自分のプレー一つひとつに高いこだわりを見せていたとの話を聞いたことがあります。
当時、彼の年代には財前という天才プレーヤーがいて、中田英寿は財前の出したパスに走っていた「コマ」だったのですが…
その強いメンタリティが、今の彼を造ったとも言えるでしょう。
今は、「オイ!かかってこい!」とか「おまえ、金もらってんだろ!」なんて名ゼリフを審判に対して吐いてしまう、セレッソの大久保の行く末が気がかりでなりません…

さて、ここで話を戻しましょう。
もし、南米の子ども達だったら、決して今回の試合内容に満足していないと思います。
小学生の大会で優勝しても、プロになれないからです。
プロにならないとお金を稼げないからです。
プロになるためには、自分が上手くならなければいけないのです。

ヨーロッパの子ども達も、満足はしないでしょう。
南米の子ども達ほどお金が目的ではないでしょうけど、彼らは真剣にサッカーが上手くなりたいのです。
だから、チームの成績も大切ですが、一番大切なのは自分のプレー内容だということが分かっているはずです。

別に、つばさの選手達にプロになれとはいいません。
でも、上手くなるのも自分次第。
能力を腐らせるのも自分次第。
つばさのコーチ達は、あまり怒らないし、ハッパをかけることもありません。
でも、自分で頑張らなければいけないのです。
たとえ、それがサッカーじゃなくても…

育て、自主性&強いメンタリティ!(う~ん、またしても訳が分からん…)

2003年12月7日日曜日

会長杯・6年生

色々と考えるところがあって、6年生の試合についてコメントするのが遅くなりました。
1週間以上(ていうか2週間…)経つというのに、なかなか考えがまとまりません。
ということで、ダラダラと長い文章になってしまいました…

今までの「ひとり言」を読み返してみると、6年生(昨年の5年生)に関しては「良いゲームだった!」とコメントしているものはありません。
勝った試合でさえも「まだまだ物足りない…」といった様なことを書いてきました。
まぁ、これはどの学年のコメントを見ても当てはまるのですが…
結局、自分は『褒めないコーチ』なのかとも思ってしまいました。

とは言っても、他の学年に対しては「満点とは行かないまでも、及第点」とか「悪くない」といったコメントはしているような気がします…(すべて読み返したわけではないので、自分の記憶だけが頼りですけど)
では、つばさの歴代の学年の中では常に上位の成績を収めている現6年生のどこがいけないのでしょうか?
誤解を恐れずに言えば、勝ちすぎてしまったことかもしれません。

「勝ち」の味を最初(低学年の頃)から味わい、「勝ち」にトコトンこだわる。
そして、「負ける」事を非常に嫌がる。
これは素晴らしいことです、「競技」としてスポーツをする上では不可欠な要素だと思います。
しかし、これが裏目に出てしまったような気もするのもまた正直な感想なのです。

6年生(6年に限らず、つばさの子ども達には)には、力でゴリ押しするのではなく、技術と判断力で相手を圧倒するようにと言い続けていました。
パワーもスピードも自分より低いレベルの選手を相手にする場合は、判断ミスや技術的なミスを身体能力で帳消しにしてしまうことができます。
そして、今の6年生には、そのようにミスを帳消しにしてしまう身体能力を持っている子ども達が多いのです。

その結果、ミスをミスと感じない様になってしまっているのではないでしょうか?
コーチ達が「こんなんじゃダメだ!もっとボールコントロールに神経を使わないと!」とか「相手との駆け引きをしていないじゃないか!これじゃ能力の高い相手には通用しないぞ!」と言っても、結果として「勝ち」を手に入れている子ども達にはどれだけ浸透していたのか…

「勝ったからいいや!」とまでは思っていないでしょう。
しかし、勝ったゲームの中からストイックなまでに課題を見つけ出し、常に前向きに取り組む…そんな選手がいたでしょうか?
またそれは、自分にも言えることです。
「良くないゲームだ」とは思っていても、「でも勝てちゃってるんだよな…」と子ども達に徹底して意識付けをさせていなかったと猛省してます。

1試合目のKFC戦は見ていませんが、試合会場の武蔵台小に着いたときには、試合後のミーティング中でした。
これがまた非常に暗い!
負けたからなのでしょうが、2試合目にはこんな雰囲気はありませんでした。
もちろん、2試合目には勝ったからなのですが、内容はといえば…今まで通りの身体能力サッカーでした。
決して良い内容だとは言えません。
むしろ悪いゲームだったといえるでしょう。
その2試合目を終えてこそ、「勝てはしたけど、自分のプレーには全く納得できなかった…」と落ち込んでほしいものですが、そんな様子は全くありませんでした。

1試合目は、何でそんなに落ち込んでいたんだ?
2試合目に関しては、何を感じていたのか?
自分にはよく分かりません…
そして、残りの数ヶ月間をどのように過ごさせるべきか…考えがまとまりません。

たとえ大差で勝った試合でも、鬼軍曹のように「全くなってない!罰としてグランドを走ってこい!」とでも言った方が良いのか?
コーチとして、こちらの方針や考え方を子ども達に浸透させるためには、それを伝えなければいけないのですが、年がら年中、手取り足取り指導をしていて、子ども達は育つのでしょうか?
その辺のさじ加減が非常に難しいと感じます。

コーチや周りの大人に言われてから行動を起こすのではなく、自分の手で何かをしてほしいのです。
「こうしろ!」「はい、やります」「できました」…「じゃ、次はこれだ!」「はい、分かりました!」…これじゃロボットです。
何事も教えてもらうのではなく、自分でつかみ取ってほしいのです。

さて、少し話はそれますが、日本ではストライカー不足という事が何年も前から言われています。
しかし、日本の文化や教育環境の中では天才が生まれないと言われているのと同じように、ストライカーも生まれないのではと言われています。
確か、日本協会の田島幸三氏の発言だったと思いますが、自分もその通りだと思います。

学歴社会の歪みから生じる学校教育の現状…これは日本の文化とも言えるのかもしれませんが、教科教育の本来の目的とは全く異なった方向へ進んでいるような気がします。
所謂「つめこみ教育」を改善しようと「ゆとりの教育」に方向転換したものの、学歴偏重の社会情勢には全く手がつけられていないため、親や子どもは「これでは落ちこぼれになってしまう!」と慌てて塾通いに精を出す…
全く「ゆとり」とはほど遠い気がします…

教員を目指していた自分も、学生時代に色々と考えました。
自分は数学が専門だったので、数学(算数)に関して言えば、学校で数学(算数)を学ぶ目的は、ズバリ「数学的なものの考え方を身につける」事だと思います。
テストで高い点数を取ることでは決してないと思うのです。
ましてや良い学校に入ることなどは、全くもって関係ありません。
ものごとを筋道立てて論理的に考えるとか、色々な可能性を吟味しながら仮説を立ててその仮説が正しいかどうかを証明する…
公式を丸暗記するだとか、速く計算して正確に答えを出すなんて事は、できれば良い程度のことだと思います。

しかし、現状は「結果」のみに目を奪われてしまっています。
テストで高得点を取ること。
良い(といわれている)学校に進学すること。
その結果、全く中身のない計算機のような受験生が優秀とされてしまうのです。
教育というものは、人間の内面を研くものだと思うのですが…

何となく6年生の子ども達と(6年生に対する)自分の反省点とダブっているような気がします。
「結果」ばかりに目を向けていてはいけないのです。
数学的なものの考え方は、豊かな感性を持った人間になるために必要なことだと思います。
つばさの6年生には、レベルの差こそあるとは思いますが、インテリジェンス溢れるサッカー選手に、そして感性豊かな自立心のある人間になってもらいたいのです。

そのためには、試合内容や練習内容を振り返って、自分自身を評価してほしいのです。
勝った試合でも、納得のできないプレー内容というものはあります。
反対に、負けた試合でも満足のいく内容だったということもあります。
勝ったから、課題がぼやけてしまうことのない様にしたいものです。
しかし、「結果」がどうでも良いのではないのです。
「結果」にこだわることも必要です。
う~ん…最初と同じようなことを言っている気がする…
たちの悪い酔っぱらいみたいだ…

うまくまとまらないので…最後に、教育実習に行った時に非常にショックを受けたことを紹介します。
教員養成系の大学に通っていた自分は、3年時に1回(附属小学校)と4年時に2回(区立小学校と附属中学校)の教育実習に行きました。
最初の附属小学校(世田谷)に行った時、自分の常識を覆すほどの衝撃的な授業を見ることができました。
これが、後の自分の考え方の基礎になっていることは間違いありません。

それまで、自分の中では授業というものは、所謂「講義」形式で、先生があれこれ説明して、生徒に「分からせる」という認識でした。
しかし、そこで行われていた授業は、全く違ったものでした。
先生はほとんど喋りません。
授業は生徒達(6年生)が討論形式で進めていきます。
その日は「分数の割り算」だったのですが…
「分数で割るってできるのか?」
「そもそも『÷』ってどういう事?」
「少数の割り算で使った考え方を利用できるんじゃないか」…等々
分数の割り算は、割る方の分数の分子と分母を反対にしてかけ算にしてしまえば、正しい答えが出るんだよ!…などといった、世間一般の「算数」とは全く次元の異なった授業内容でした。
分数の割り算を計算することだとか、計算があっているかどうかなんてことは、全く問題になっていませんでした。
分数の割り算をせざるを得ないような状況だけが先生から与えられていて(専門用語(?)では『場の設定』)、それを子ども達の力で解決していこうとしているのです。
そして、なによりもその授業を子ども達主体で進めていたことにビックリしました。

誘導尋問のように子ども達を引っ張っていくのではなく、子ども達がそうしてしまうような状況を与え、そのような状況を創り出すことが大切なんだと感じました。
また、そうすることで、子ども達は持っている可能性を大人達の想像のつかないところまで引き出すのだとも思います。

でも、その時は「やっぱり国立の附属小学校の子どもは違うなぁ…」なんて呑気に考えていました。
しかし、自分がその子達を前にして授業をしてみると…
全く違うのです、何がって…子ども達が全く発言しないんです!
子ども達の持っている可能性は、その前の授業でイヤというほど目にしてきました。
それが、自分の授業では全く引き出せない…
指導者の重要性と自分の無力さを痛感した瞬間でした。

さて、6年生を筆頭につばさの子ども達…
まだまだ可能性を引き出せていないと思います。
実習から10年以上経っているのに、まだまだ自分の力不足を痛感します。
目指すは、「自分」をしっかり持った子ども…

なんだか訳の分からない「ひとり言」でしたが、そもそも「ひとり言」なんだからイイのかな…

2003年11月6日木曜日

会長杯・5年生

今日は11月16日。
昨日は高校選手権の東京都決勝戦が行われ、テレビ中継もされていました。
夕方に帝京ー成立、深夜に國學院久我山ー国士舘というカードでした。

両方とも(深夜放送の方は後半の途中まででギブアップ)観たのですが、高校サッカーらしいというかなんというか…(一生懸命走り回って、全力を出すという意味では)感動を呼ぶ試合ではあると思うのですが、(サッカー関係者としては?)ちょっと淋しい気分になるような試合内容でした。

帝京、成立、国士舘の選手達は、おそらく(止める・蹴る・運ぶといった基礎の)技術的には高いものを持っていると思います。
しかし、ボールをつなぐという事のリスク(パスカットからのカウンター)を恐れすぎるためか、ほとんどがアバウトなタテパス(放り込み)に終始していたような気がします。
とはいっても、ボールをコントロールする時の身体の使い方や「くずし」のパスを出す時の「コース」「タイミング」「強さ」などを見ると、どうやら普段通りの闘い方のような気もします。

しかし、深夜枠に放送された國學院久我山のプレーはちょっと異彩を放っていました。
ディフェンスラインでボールを持っても、落ち着いて味方の選手にボールをつなぐ事を考え、「とりあえず」「陣地挽回のために」長いボールを前戦に蹴り込むという事はほとんど無かったと思います。
必死にボールを取りに来る相手FWの勢いを利用するように「スルッ」と軽くかわし、フリーな選手に丁寧にパスを出す。
ガムシャラにプレーをするという印象の高校サッカーにおいて、ちょっと面白い存在だと感じました。(負けちゃいましたけど…)

さて、なんで高校サッカーの話しを出したかというと、つばさの狙いもやはり「ボールを持った時の落ち着き」だからです。
ガムシャラに、一生懸命やるのがいけないのではありません。
どんなプレーにも全力を尽くさなければいけないと思います。
でも、サッカーは「瞬間の判断」「アドリブ」のスポーツだと思っています。
だからこそ、判断の材料となる周囲の状況を少しでも多く、正確に手に入れるために冷静になる必要があるのです。
相手の状況、味方の状況、グランドのどこにスペースがあるのか…ボールを持っている時も、持った瞬間も、ボールを持っていない時も、攻撃の時も守備の時も常に意識していなければいけません。

ということで、今日の5年生ですが…結果は5-0で勝ちました。
内容的にも圧倒していたと思います。
「落ち着いて」「冷静に」プレーしようという意識も見られましたし、実際そのようなプレーも随所に見られました。

しかし、「満足すると成長は止まる」のです。
まだまだです!
6ブロックの大会では、ほとんど自分たちのサッカーが出来なかったと聞いています。
常に高いレベルを目指して練習に励みましょう!

では、ちょっと具体的な話しをしましょう。
「判断」「駆け引き」を伴ったサッカーをするためには、「見る」という事が必要不可欠です。
それも、ボールもしくはボール周辺だけではなく、グランド全体を「見る」という事が必要です。

サッカーファンとサッカー選手との違いはここだとも思っています。
スタジアムで試合を見る時にも、一般のサッカーファンはボールの周辺ばかりに目を向けますが、サッカー選手(経験者)は次に展開されそうな場所に先に目をやったり、ディフェンスラインの状況などに目を向け、どうやって攻撃しようかなどと考えるものです。

試合を観戦していると、ワールドクラスの選手に対しても「お前、違うだろ!」などと偉そうに毒づいている人も多いと思います。
試合を「観戦」していると、「良い判断」が出来てしまうのです。

スタンドからゲームを見ている時に、「良い判断」が出来るのは高い位置でグランドをくまなく見る事が出来るからで、しかも相手チームからのプレッシャーを受ける事もないからです。
ゲーム中にプレーをしている時でも、これに近い状態を作りたいものです。

ゲーム中にプレーをしている選手が、高い位置でグランドを見る事はできませんが、相手のプレッシャーをなるべく少なくする事はできます。
一つは、いままでもよく言っていたように「なるべく早くボールをコントロール(自分の支配下におく)する」「相手から遠いところにボールをおく」というようなボールコントロール技術です。
そして、もうひとつは頭の中の技術…「ポジショニング」です。

今日のゲームで気になったのは、サイドの選手のボールの受け方と、スイーパー・ボランチの選手のボールの受け方でした。
ボールを持ってから「上手く」プレーする事が要求されるのですが、そのためにはボールを持っていない時に「プレー」していなければいけません。

簡単に言うと…
●なるべく敵から離れてフリーになり、ボールを受けた時、時間的・精神的に楽になるようにする。
●グランド全体が見れるような「ポジショニング」(位置取り)と身体の向きを意識する。
この2つです。

サイドの選手であれば…
いや、ちょっと待って下さい。

文才のない自分には、文章だけで伝えるのには限界があります…
後日、図解を追加するという事で、今日はここまで…

つづく…

2003年11月3日月曜日

会長杯・2年生

秋の大会から2チームエントリーとなった2年生。
試合をする時間が増える事を狙ったのですが…結局、試合時間だけを見ると春の大会とあまり変わらないという事になってしまいました。

2日にBチーム、3日にAチームの試合が入っていたので、まとめて書こうと思います。
結果を先に言うと、Bチームは明愛に3対5で負け。
Aチームは、鷺宮Aに2対1で勝った後、わかみやに1対7で負けました。

Aチーム、Bチームともに試合前の指示やハーフタイムの指示は同じでした。
「何がなんでもボールに食らいついていく事!」
たとえ、味方同士がぶつかるような事になっても、「自分がボールを奪うんだ!」「オレがドリブルするんだ!」という気持ちで「闘う」事が大切だと言いました。
もちろん、ドリブルはスペース(『空いている方へ』と子ども達には言っている)を上手く使うだとか、ゴールキックはペナルティエリアのギリギリでボールを拾うというような事も言いましたが、闘う姿勢を見せるという事を今大会のテーマと考えました。

その闘う姿勢ですが、100点満点とはいかないまでも、まぁ及第点を与える事の出来る内容だったと思います。
Bチームは、2点を先制された後、2ゴールをあげ同点に持ち込んだ時間もありました。
その後、さらに2点を奪われるのですが、そこからまた1点を取り返しました。
終了間際に更に1ゴールを奪われ力尽きましたが、最後までよく闘ったと思います。

Aチームも、1試合目の鷺宮戦では先制点をゆるしてしまいましたが、1点を返した後もねばり強いゲームをして、ロスタイムに1点を奪い見事に逆転で勝利を収めました。
2試合目は、点差こそ1対7と開いてしまいましたが、子ども達は最後まで必死にボールを追いかけていました。

「パス」という戦い方を身に付けていない2年生にとって、攻撃時にドリブルだけで相手を「くずす」という事は非常に難しいのです。
1人のドリブルだけでシュートまで持ち込むのは不可能に近く、そんな事が出来るなら…天才といわせてもらいましょう。
「大きく蹴る」ことを良しとしない、つばさの戦い方では尚更です。
では、どうすればよいのでしょうか?
ドリブルで持ち込む、取られたらそこですぐに(ドリブルしていた選手とは別の選手でも良い)取り返す、そしてまたドリブルで持ち込む…
この繰り返ししかありません。

自分たちの攻撃が途切れた時は、フッと集中が切れるものですが、そこですぐにボールを奪う態勢をとれるかどうかが(低学年の試合に限らず)重要だと思います。
だからこそ、「最後までボールに食らいつく」ことが必要であり、「闘う姿勢を見せる」ことが大切なのです。

奪われたボールをすぐに奪い返すという事に関していえば、もうちょっとだったと思います。
しかし、最後までゲームを投げずに頑張った姿勢は見事でした。
ということで、100点満点ではありませんでしたが、及第点をあげる事のできるゲームだったと思います。

技術的な部分に目を向けると、明愛やわかみやの上手な選手達とつばさの選手達の大きな違いは、ボールを持った時の姿勢でしょうか。
つばさの子達は、「必死」にドリブルをするという感じで、ボールをコントロールし切れていないような印象を受けます。
対して、明愛やわかみやのドリブルが上手な選手達は、軸がぶれないというような感じのドリブルが出来ます。
速さやパワーに頼らずに、相手に取られないようなドリブルをイメージ出来るようになれば良いのですが…

ここに書いた、精神的なテーマや技術的な課題は、低学年に限った話しではありません。
高学年になっても、また中学生になっても、高校生になっても必要な事だと思います。
というよりも、基本中の基本のような気がします。
「負けた」という結果に目を向ける事も大切な事ですが、このゲームを経験する事によって得る事の出来た「テーマ」「課題」に取り組み、今後に活かすという事も非常に大切な事だと思います。

目の前の勝利、1点にこだわる事で、バランスの崩れたドリブルをしてしまうのではなく、良いフォームでボールをコントロールしようではありませんか!
相手に取られても、すぐに取り返せば良いだけの事です。

目指すは、スピードだけで突破するのではなく、相手をヒラリとかわすドリブラー!
もちろん、相手ボールに対しては、「速く」「きびしく」「強く」奪いにいく!
そんな選手になって欲しいなぁ…(あ、コーチがそう育てるんだった!)

2003年9月23日火曜日

ジュニア大会6ブロック予選・3回戦

「根性」「精神力」「気合い」…
サッカーは技術と駆け引き(頭脳)のスポーツだと信じている自分は、こういった言葉にはある種アレルギーのようなものを覚えてしまうのですが、実は非常に大切な事だと思っています。
いや、大切どころかこのような「気持ち」のない選手(人間)は、サッカーの世界ではもちろん、どの様な場面においても大成しないと思っています。
子ども達には、サッカー選手にとって一番大切なのは「気持ち」であると常日頃から説いていますし、競った試合では必ず「勝つんだ!」という気持ちの強い方が勝つものだとも言っています。

さて、今日の4年生…
1学期の最後の公式戦となった区大会プレーオフの初戦、2-0で下した鷺宮が相手でした。
以前勝った相手である事、最近の戦績が良い事で、ある種の油断、慢心があったような気がします。

しかし、サッカーはそんなに甘いものではありません。
前回の勝利も、楽に勝てた試合ではなかったはずです。
特に後半は、相手のペースだったように記憶しています。
それでも、勝利をモノに出来たのは、「勝つんだ!」という気持ちを強く持ち、相手のボールに対して早く、激しくプレッシャーをかけた結果だったのではないでしょうか。
それが終了間際の2ゴールに結びついたのだと思います。
あの試合は、最近の4年生の試合の中でもベストゲームだと思っています。

今日は0-3で負けました。
子ども達が本当に油断していたかどうかは分かりません。
しかし、決定的に違っていたのは、ボールに対して向かう姿勢でした。
前回は、相手にほとんどロングボールを蹴らせないような早いプレッシャーでペースを握ったのですが、今日は長いボールをどんどん放り込まれていました。
そして、ロングボールの落ちた先でも相手にボールを奪われて…

そこには圧倒的な力の差があったのでしょうか?
そうは思いません。
そこにあったのは、「俺たちが勝つ!」という気持ちの差だったのではないでしょうか?

つばさの4年生がしんやまに対して「リベンジしてやる!」と燃えていたのと同じように、鷺宮の選手達も「2度も続けて負けられるか!」という気持ちがあったと思いますし、そうなるのが普通だと思います。
その相手に対して、「多分勝てるよ!」「勝てる、勝てる!」という気持ちで対したのでは、結果は明らかです。

負けた事に関しては、何も言う事はありません。
「勝負は時の運」ともいう通り、全力を尽くしても負けてしまう事があります。
大切なのは、内容にこだわる事と、次につなげる事だと思います。
今日のゲームは、明らかに「気持ち」の差だったと思います。
技術的な差ではなかったと思います。
それだけに、非常に残念でなりません。
この敗戦を、どう捉えて、今後にどう活かすのか…
大切なのは、選手達の自覚だと思います。

5年生が優勝した時にもいいましたが、「満足」からは何も生まれてきません。
「自信」を持つ事は大切な事ですが、今の自分に「満足」してはいけません。
勝ち星を重ねても、「もっと強くなるんだ!」「もっと上手くなるんだ!」という気持ちを持ち続けて欲しいものです。

そして、本当の「自信」は積み重ねられた「実績」によってしか作られません。
先制点をとられても、「勝つ!」という気持ちが萎えないような、真の「自信」をつけようではないですか!
常に上を見て、集中した練習の積み重ね…このことによってしか、本当の「自信」をつける事は出来ません。
時間はかかるかもしれませんが、本当の「自信」、本当の「実力」をつけるために頑張ろう!

2003年9月15日月曜日

中野区春季大会・5年生・決勝T

予選リーグ終了から2ヶ月半…
ポッカリと穴が空き、「これ、何の大会だっけ?」と訊く子がいてもおかしくない…
練習試合は、それなりにこなしていたものの、大会期間が空いている事にコーチ陣も不安を感じていないわけではありませんでした。

予選リーグの戦いを見ていると、他のチームを圧倒している「質」の良さがありました。
キレイなサッカーをしながらも、得点能力も高い…
そんな5年生を見て、コーチ陣には「優勝」の2文字がチラチラと見えていたのでした。

そして、空白の2ヶ月半…
練習試合では、悪くないゲーム運びをしながらも、「脆さ」を露呈する場面がチラホラ…
多くの課題を抱えながらの決勝トーナメントだったのです。

しかし、結果は見事「優勝」!!
初戦の鷺宮戦(後半だけ観戦)は、良いデキとは言えないものの、持っている能力の高さを感じさせるのには十分でした。
そして、決勝戦では5-0の圧勝!
ベンチでも落ち着いて見る事が出来ました。

チームとして優勝する事は出来ました。
しかし、満足してはいけません。
夜の焼肉パーティ(皆さん、ごちそうさまでした!)でも言いましたが、満足したら成長は止まってしまいます。
常に成長する事を考えましょう。
ひとりのサッカー選手として成長するために…
つばさの5年生チームがより良いチームに成長するために…
考える事、やらなければいけない事は沢山あります。

しばらくは「優勝」の余韻に浸るのもイイでしょう。
しかし……もう一度言います。

満足したらそこで終わり
がんばれ!

2003年9月14日日曜日

中野区春季大会・4年生・準決勝

この日、4年生は朝練なしで直接試合会場入り。
という事で3年生だけの朝練となります。

……静かだ!
5・6年のような「暗い…」という感じではなく、そこそこおしゃべりしている3年生はいるものの、いつものような騒がしさがない。
う~ん、4年生がいないと、こんなに静かだったのか…
まぁ、元気が良いのはイイ事だ!
やっぱり、子どもは元気じゃないとね!
!!!んっ?…………
もしや、今年の合宿が騒々しかったのって……………

さて、1・2年生の朝練が終わり、樋口コーチからプレーオフに勝ったとの連絡をもらったので、プレーオフ&決勝トーナメント1回戦となる会場の西中野小学校へ向かいました。
会場に着いたら、決勝トーナメントの別山の1回戦(というか、4チームなので準決勝)が行われていました。
対戦カードは、KFC-A対WSC。
後半だけの観戦でしたが、2年振りに見たKFC-Aの力強さ、速さは相変わらずでした。
同じ学年に、こんなに強いチームがいるということは、つばさの4年生にとっては、幸せだととった方が良いとは思いつつも…なかなか、簡単に勝てるチームじゃないなと思い、「不運…」とも思ってしまうのでした。

さて、ついにつばさの準決勝が始まります。
3年生の時には、ワールドカップの影響で公式戦ナシという不遇の学年でしたし、2年生の時には……結果は言いますまい。
とにかく、準決勝という未知の世界に足を踏み入れた瞬間でした。

対戦相手は「中野しんやま」。
練習試合の相手としても、何回もお世話になっているチームで、今年の山中湖合宿でも試合をお願いしたチームです。
しかしながら、ここまでの戦績は、(チョット?)しんやまに分がありましたが、夏合宿の試合ではつばさの力が上であると、☆コーチが力説していました。(缶チューハイを空けまくる☆の証拠ビデオあり?)

さて、ゲーム内容は…
☆コーチの言う通りでした。
異常とも思える灼熱地獄の中でしたので、しんやまの調子が悪かったのかもしれません。
しかし、局面の勝負においては、つばさの選手達がことごとく勝っていたように思われました。

このしんやま戦に限らず、最近の4年生の成長ぶりには目を見張るものがあります。
サッカーの質が変わった訳ではありません。
特別に技術が上達したとも思えません。
ポジションを決めた事が影響しているとはとても思えません。(まだ、そんなサッカーなんです…)

では、何が変わったのか…
「自信」だと思います。
どんな根拠があるのか分かりませんが、今の4年生には「俺たち強いぜ!」という妙に自信に満ちた雰囲気がプンプンします。
いや、最初は「俺たち、強い?」という感じだったと思うのですが、1学期の2~3勝が彼等を変えたのでしょう。

「勝利」というものは、想像以上の自信をチームに与えます。
「勝つ」という事は、チームの成長にとって欠かせない事なのです。

つばさは「勝負」に徹するチームではありません。
だからこそ、「勝てるはずの試合」は勝たなければいけないし、「ほぼ互角の勝負」を制するかどうかは非常に重要なのです。

4年生は、「勝てるはずの試合」で取りこぼすことはありませんでした。
そして、どちらが勝つか分からない「ほぼ互角の勝負」では、ことごとく接戦を制して「勝ち」を拾ってきました。
これで、「自信」を持たない方がウソです。
「自信」という武器を手に入れた4年生は、ひとつ上のステップへ進みつつあります。

しかし、その「自信」が「実」の無いものだと困ります。
1度の敗戦で、もろく崩れてしまう事でしょう…
特に次戦(ブロック大会)は、プレーオフで勝利を収めている鷺宮です。
この試合の結果が、今後の4年生に大きく影響を与える事になるのは、間違いなでしょう。

そして何より大切なのは、「実のある自信」を身に付ける事だと思います。
どの様な形にしろ「自信」を持っている今は、大きく飛躍するチャンスだと思います。
次のゲームをどの様に終えるのかも大切です。
そして、ただのお調子者で終わらないためにも、4年生のみんなには頑張って欲しいと思います。

4年は強いぜ!
練習したら、もっと強くなっちゃうなぁ…

2003年9月13日土曜日

さわやか杯6ブロック予選・2回戦

6年生最後のブロック大会、今日の相手は4年生の時に完敗した(という話しで、自分は見ていないのですが)王一FC。
結果は0-1で敗退…
うなだれながら戻ってくる子ども達…
荷物を置いてある場所に戻っても、みんな下を向いて、泣いている子もいる…

こんな様子を見て、ぼんやりと考えていました。
オレが選手で試合に負けた時、泣いた事ってあったっけかなぁ…?

そういえば…1度だけありました。
高校3年生の夏の大会で、選手生活の最後をかけて臨んだ大会に負けた時でした。
大学では(選手として)サッカーをやろうとは思っていなかった自分は、試合が終わった時「あぁ、もうオレはサッカー選手じゃないんだなぁ…」と思い、なんとなく涙が流れてきたものでした。

でも、それ以外には無かったと思います。
むしろ、泣いているチームメイトや引退の決まった先輩達を見て、「負けて泣くなら、もっとやっとくべき事があったんじゃないの?」「泣く事で『負け』を美化するなよ…」と、ちょっと醒めた目で見ていました。
自分は選手時代から、練習試合、公式戦を問わず、試合というものは自分の力試しの場だと思っていたので、勝ち負けよりも自分のプレーがどのレベルまで通用するのかという興味の方が強かったようです。
かなりの変わり者だったのかもしれません。
というよりも、『優勝』というものを目指す事のできない弱小チームにいたからそうならざるを得ないという所もあったのかもしれませんが…

そして、今日の6年生を見て…
やはり同じです、厳しいようですが、いや、厳しくいうべきなのかもしれません「泣いてんじゃない!」と…

負けは負け、それは素直に受け止めなければなりません。
これで、みんなのブロック大会は終わりです。
都大会に出場するチャンスも、もうありません。

しかし、みんなの選手生活は、まだまだ長いのです。
敗戦の1つや2つで、いちいち涙を流しておセンチな気分に浸っているようでは、たくましい選手にはなれないのです。

チームとしては負けたが、自分のプレーはどうだったのか、周りのと連携はとれていたのか、チームの雰囲気が悪いと思った時にそれを変えようという気持ちがあったのか、またそのようなプレーをしたのか…
選手個人としての反省、チームの中の1人としての反省、チーム全体の課題と自分がチームに出来る事は何なのか…
涙を流しているヒマなどありません。
闘いはまだまだ続くのです。
どんな事があっても、常に前を見て突き進もうじゃありませんか!

ただ、勘違いしてはいけません。
負けた事を悔しがる事は非常に大切な事です。
しかし、その悔しさは『涙』で表現するのではなく、ステップアップのための『エネルギー』にしなければいけません。
悔しさを感じない選手は、良い選手になれないと思います。
今日感じた悔しい思いを、どのように今後に活かすかはみんな次第です。
精神的に強く、たくましい選手になる事を期待します。

さて、今日の試合内容ですが…
決して勝てない相手ではありませんでした。
4年生の時に、全く歯が立たなかったという事を考えると、その差を大きく縮めたといえるのかもしれません。
しかし、良い内容だったかと訊かれたら、答えは「ノー!」です。

暑さに加えて、多くの選手がどこかに故障などの不安箇所を抱えている状況もあり、全体的に動きが鈍かったです。
そのため、中盤でのルーズボールはほとんど拾えませんでした。
運動量、質、明らかに相手の方が上でした。

では、そんな相手(ベストの状態だったら、運動量や質にそれほどの差は出ないのかもしれませんが)とは、どの様に戦えばいいのでしょうか?
今まで散々いってきたように、「頭」を使わなければいけません。

前半は、トップ下の位置でフリーで前向きでボールを持てるような「つなぎ」が何回かありました。
しかし、「くずし」にかかる姿勢や意欲は感じられませんでした。

つばさでは、「ボールを奪われるな!」「強引にいくな!」と良くいいます。
しかし、ゴール前に関してはこれは通用しません。
ゴール前では、「ボールを奪われそうだとしても」「強引に」ゴールに向かわなければならないのです。
今日は、そのようなプレーが全くといっていいほど見れませんでした。

シュートは常にゴールの枠を捕らえなければいけないのでしょうか?
ゴール前でのドリブルやワン・ツーでの突破は、シュートまでいかなければいけないのでしょうか?
そう、答えは「ノー!」です。

3~4本、シュートが枠を外れても全然オッケーです。(キックオフシュートはどうかと思うけど…)
ドリブルやワン・ツー突破が相手に引っかかって、シュートまでいけなくても、ゴール前ならノー・プロブレムです。
「オレは、スキあらばシュートを打つ選手だぞ!」「オレを前向きにしたら、ゴールに向かってプレーするよ!」そういった事をプレーで相手に分からせる事も必要です。
いわゆる「見せ」の為だけのプレーで、相手をビビらせるのです。

1試合を通して、1~2回ゴールを決めれば、FW(もしくは攻撃の選手)としては十分な仕事をしたといえるでしょう。
だからこそ、自分がボールを持った10回の内、半分はこのような「ハッタリ」(言葉は悪いが)に使ってしまってもいいのです。
このようなプレーが何回か続けば、相手はこちらのチョットした動きにも神経質になり、必死にゴール方向を守りに来るようになるはずです。
そうなれば、もうこっちのものです。
あとは、どうすればよいか、もう分かるでしょう…

ということで、今日のゲームは相手に全く恐怖心を与えられないまま、ズルズルとゲームの主導権を相手に渡してしまいました。
前半は悪くない展開だったのに、後半は全く良い所がなかったのは、そこにも原因があったと思います。

他にも色々と課題はあります。
しかし、その課題を自分なりに感じて克服するのは選手にしかできません。
今日の悔しいという気持ちをどの様に活かすか…
今後の活躍に期待します。

2003年9月7日日曜日

ジュニア大会6ブロック予選・1回戦

8月末の合宿でポジションの役割を覚え、少しずつパスサッカーへ移行しつつある4年生…
また、今までは試合会場に来た子は全員が出場するという状態だったのが、今回はある程度人数を絞ってゲームを戦うという初めての経験…
今日のゲームは、非常に大きな意味を持ったゲームでありました。

まず、試合に出れた子と出られなかった子がいた事について。
つばさでは公式戦、練習試合を問わず、基本的にその会場に来ている子どもを全員出場させています。
そこには、サッカーを好きになってもらいたいという思いがあるからです。

「好きこそものの上手なれ」
好きでもない事に打ち込むわけはありませんし、そうなると、もちろん上達もしません。
上手い、下手は別にして、まずサッカーを好きになる事。
これは、つばさの基本的な目標でもあります。

試合会場で、常にベンチにいるだけ…
これでは、サッカーが好きになるはずがありません。
技術的に未熟であっても、試合で少しでも(偶然でも)活躍する事を経験すれば、サッカーに対して前向きになるかもしれません。
もちろん、そう簡単にならない事の方が多いのですが、サッカー(の試合)をしないでサッカーを好きになる事は出来ないと思っています。

しかしながら、問題もあります。
このような環境は、思い切り「ぬるま湯」状態となり、練習しなくても、上手くならなくても、また通常練習に出なくても試合の時に会場に行けば出れるという状態を作ってしまいます。
これは非常にまずい事です。
自分の努力を認めてもらったり、努力の足りなさを痛感して悔しい思いをするという事は、子ども達の将来を考えると非常に大切な事だと思います。

したがって、年に数回のブロック大会の時には、ベストメンバーに近い状態で試合に臨み、「ぬるま湯」から一度出すのがつばさの長年のやり方でもあります。
今日のゲームでも試合に出れない子が何人かいました。
その子達に対して「かわいそう」と思うのは簡単な事ですが、逆に「お前達は、良い経験をした」という様なとらえ方をして欲しいと思います。
挫折を味わった人間の方が、強くなれるような気がするのですが、それは私だけでしょうか…

大切なのは物事を前向きに捉える事、「どうせボクは下手だから…」といじけているだけでは何も解決しません。
チャンスはいくらでも転がっているのです。
そのチャンスをつかみ取るために何が必要か、そういった事を考えられる年齢でもあると思います。

試合の方は、2-0で勝利。
個々の能力はつばさの選手達の方が高かったと思われます。
攻め込まれる場面も少なかったです。
それだけに、もう少し上手な試合運びをして欲しいような気がしました。

まだまだ、経験不足な面が目立ちます。
グランド全体を頭に入れてプレーする事までは要求しませんが、せめて自分の周囲の状況ぐらいは掴んでおきたいものです。
そして、どの様なプレーをすれば良いのか…
今は、ただ一生懸命プレーしているだけという感じですが、この辺が変わってくれば面白いゲームが出来そうです。

高学年によく言う「駆け引き」をそろそろ意識しだす子が出てくる事を期待しつつ、区大会プレーオフとジュニア大会を見守っていきましょう。

さわやか杯6ブロック予選・1回戦

パスをつなぐ…
つばさでは、この言葉が合い言葉のように使われています。
では、何故パスをつなぐのでしょう?
1本、2本とパスを交換するよりも、1発長いボールをFW目掛けて蹴っておいた方がノーリスクでボールを前線に送る事が出来るのに…

実際、公式戦になると(?)このような戦い方をするチームは非常に多いです。
自陣にボールがある事をとにかく嫌い、ボールを相手陣地に蹴り込む…
DFの選手がボールを止めて、パスコースを探そうものなら、「よけいなコトするな!蹴れ!」と…(言葉は『ロングボール』とか『FWを走らせる』とか上手く使い分けていますが、同じ事)
その上で、前戦からプレッシャーをかけ、高い位置でボールを奪う事が出来れば、相手ゴールに近い位置で攻撃をスタートする事が出来ます。

勝負に徹するのであれば、(小学生のように)技術的なレベルが低い相手ほど有効な戦法だと思います。
放り込まれたロングボールを上手く処理できないDFであれば、しめたもの。
蹴って蹴って蹴りまくれば、自然とチャンスは生まれてきます。
しかし、相手DFの技術が高ければ、単なる『放り込み』のボールはことごとく防がれてしまうでしょう。

もう、お判りだと思いますが、この戦い方は自らの手でチャンスを創りだすというよりも、相手のミスを誘い出す…というか、相手のミスを期待するサッカーとなるのです。
もちろん、相手DFがどうのこうのではなく、ロングボールがキレイに味方FWに通って、ゴールに結びつく事もあると思いますが、それが狙ったロングパスではなく、ただ前に蹴ったボールであるというのが大きな違いであり、それは単なる偶然というものなのです。

私は、このスタイルが好きではありません。
今まで、自分が指揮を執ったゲームではどんな大きな大会でも、また優勝のかかったゲームであってもこのようなスタイルを選んだ事はありません。
なぜなら、サッカーは『判断』のスポーツであり、『駆け引き』の比重が大きいと思っているからです。
『判断』する事も、相手と『駆け引き』勝負をする事も許されず、ただ大きく蹴るだけ…
自分が選手だったら耐えきれないでしょうし、サッカーの楽しさを味わえないでしょう。
また、小学生はサッカーの本当の面白さを知らなければいけないと思います。

たとえ、ボールを蹴ってもらう方のFWだとしても、サッカーの本来の面白さは味わえないでしょう。
適当に蹴られたボールを犬のように追い回し、相手のミスを期待しながらボールを取りに行く……これもサッカーなのですが、役割がこればかりなのは自分には耐えられません。
タイミング良く相手のマークを外しスルーパスを受けたり、ワン・ツーのカベ役となり、味方にシュートを打たせたり、リターンパスを出すフリをして自らシュートを打つ。
このような多種多様なプレーを多く見せ、相手DFラインを翻弄する。
これがサッカーの面白い所なのではないでしょうか?
そのような事(サッカー本来の魅力)は、『放り込み』のスタイルからはうまれないのです。

さて、前置きが長くなりましたが、パスをつなぐ意味とは…
そうです、チャンスを自らの手で創り出すためなのです。
偶然によってうまれたシュートチャンスではなく、シュートチャンスを創り出すために…
それも、より良い(ノーマークで、しかも止まっているボールを利き足で打てるような)形でシュートを打てるように…

そのためには、精度の高いラストパスが必要になります。
単純に考えると、ラストパスを出す選手とシュートを打つ選手の距離は短い方が良いでしょう。
しかも、ラストパスを出す選手は、ノーマークの状態で出した方が良いでしょう。
ラストパスを出す選手がそのような状態で、パスを出せるようにするためには、そこに出るボールが精度の高いパスであり、そこにパスを出す選手との距離は短く、ノーマークの状態で………と延々(実際には、そんなに長くボールを回しませんが)と続きます。

パスを回すという事は、よい形でシュートを打つために、フリーの選手へボールを渡すのです。
通常は、ノーマークでシュートを打てることは滅多にありません。
また、ノーマークでラストパスを出せる事も殆どありません。(それでも、1試合の中に何度かはある。それを感じる事が出来るかどうか、活かせる事が出来るかどうかがポイント)
そのわずかなチャンスを創り出すために、チーム全体でパスを回すのです。
よい形でシュートを打つために、また最高のラストパスを出せるように…

ということで、今日のゲームですが…
中盤では、ほとんどノーマークでボールを持つ事が出来ました。
これは、速いテンポでボールを回した結果、フリーでボールを受ける事が出来たのではなく、相手のプレッシャーが甘かったからです。
これは、願ってもない事です。
中盤でボールを持てば、フリーで前を向ける…こんな状態が、ゲーム中に何度もありました。

でも、それだけでした。
そこから最後の『くずす』イメージを感じる事はありませんでした。
昨年の6年生は、『くずし』のイメージを持たせる所まで練習テーマを移行させる事が出来ませんでしたし、今の6年生も最近そのテーマに取り掛かったばかり…
とはいっても、コーチに教えられてトレーニングをしないとそのようなイメージが持てないのでは少々淋しい気がします。

今は、テレビで色々な国のリーグを見る事が出来ます。(自分の時は『ダイヤモンドサッカー』のみ)
その中から、『スゲェ!』と思う(何を『スゲェ!』と思うかが大切ですが)ようなプレーをしっかりと頭の中に刻み込み、まねしようとする事が大切です。
サッカーバカになる事、サッカーマニアになる事、頭でっかちと呼ばれても、それは非常に大切な事だと思います。

ボールをコントロールする事に精一杯であれば、そのようなイメージを持つ事は出来ませんが、今の6年生はそれらの技術的な課題をある程度クリアしているはずです。
色々なプレーをイメージしながらサッカーが出来るようになろうではありませんか!

ボールを大切につなぐ事、それは良い形のフィニッシュへ結びつけるため。
よりフリーな良い状態の選手へボールを預け、チーム全員でチャンスを創り出そう!
そして、運良くラストパスを出せる位置・タイミングでボールを持ったら、ダレもが驚くような『くずし』のプレーを見せよう!
そして、さらにラッキーな事に、シュートチャンスをもらった選手は、チーム全員で作り上げたこのチャンスを得点に結びつけよう!
頭を使えるようになれば、サッカーがもっともっと面白くなるはず!

めざせ、サッカーマニア!

2003年8月5日火曜日

レアル VS FC東京

何かと話題のレアル対FC東京戦、見ました。
テレビでですけど…
久々にテレビ観戦で眠気に襲われずに、楽しく見きりました。
最近、ホームページを更新するようなネタがないので、番外編としてこの試合を見て感じたことをちょっと(のつもりが長くなってしまいました…)書きたいと思います。

まず、ベッカムの扱いですが…ベッカム本人がどう思っているのか分かりませんが(実はまんざらでもないかもしれない)サッカーの実力よりも、そのルックス(ばかりでなく、嫁さんの存在や収入など)でのアイドル扱いが可哀想でなりません。
サッカー選手なのですから、サッカーの実力を評価してあげるべきだと思うのですが…
海外での報道がどうなっているのか分かりませんが、「レアル」の来日というよりも「ベッカム」の来日という扱いはいかがなものでしょうか?
硬派であるはずのニュース番組でさえ、「ベッカム初得点!」とか「ベッカム、ついに来日!」とか…
日本に本当のサッカー文化が根づくのには、まだまだ時間がかかると感ぜずにはいられません。
(このミーハーな所が今の日本の象徴なのでしょうけど)
私個人としては、ジダン(今回はケガで出場しませんでした)やロナウドの来日の方に興奮するんですけどね。

さて、試合の方はそれなりに楽しめました。
ともにシーズンを終えたばかりの両チームですが、レアルの方はリーグ戦が終わってから1ヶ月近くが経過しており、新監督になって間もないのに対し、FC東京の方はこの前の土曜日にJリーグの日程が終了したばかり。(しかも、16日からはセカンドステージ開幕)
石川などの数名が代表合宿に招集されている様ですが、コンディション的にはFC東京の方がトップコンディションに近いといえるでしょう。
実際、ロナウドなどはブクブクに太っていました…
もっとも、膝をケガしてから、あまり走り込みが出来ない(したくない?)との理由で、全盛期と比べると太めの体型で今シーズンを過ごした(スペインでは『妊婦』とか揶揄されていたようです)のですが、今日のロナウドは更にボリュームアップしてました。

立ち上がりは、雨で芝が濡れていてボールがスリッピーだったのと、コンディション不良からかレアルの方にイージーなパスミスが目立ちました。
(テレビの解説では、FC東京のプレスが機能していると言っていましたが、自分はレアルの自滅という感が強かったような気がしました)
しかし、前半も15分ほどが過ぎた辺りからは、グランドにも慣れたのかイージーミスが少なくなり(それでも何度かはあります、人間ですから)速いパス回しから次第にペースをつかんできました。

パスをつなぐといっても、(FC東京に限らず代表も含めて)日本のチームの場合は、ほとんどノープレッシャーの最終ラインでどうでもいいパスを回すだけ。
結局、前戦にボールを預けるのはアバウトなロングボール…じゃあ、パスを回す意味ナイじゃん!と思うのは私だけでしょうか?

レアルの凄い所は、高い位置でボールを回せる事です。
トップに当てて中盤に落としたボールをサイドへ展開したり、最終ラインで持っているボールをトップや中盤の選手を使って出し入れしたり…とにかく速いリズムでボールが動きます。
その結果、高い位置でフリーで前向きにボールを持つ時間が(一瞬ですが)でき、そこから多様なくずしのプレーが生まれてきます。
ジダンがいれば、トップ下のスペースでもうちょっと面白いことが出来たんじゃないかなとも思えただけに非常に残念でした。

高い位置(守備側から見ると自陣ゴールに近い位置)でのパスにはコース、スピードに非常に高い精度が要求されます。
立ち上がりにレアルがリズムをつかめなかったのは、この高い位置でのパス回しにちょっとした「ズレ」が目立っていたためだと思うのですが、テレビで解説者は「ボランチが一人だと良くないですね。二人になってからはリズムが出てきました。」と言っていました。
もっとも、自分は解説者の言うことに「そうかぁ?」と思う所からはいるので、本当にそうなのかもしれませんが、システムがどうとかではない様な気がします。

対してFC東京は…必死さは伝わってきましたけど、それだけでした。
ボールを持った選手を見ると、レアルの選手は落ち着いているのに、FC東京の選手達は何か余裕がなく、必死にドリブルしている感じでした。
もっとゆっくりやればいいのに…と、つばさの試合を見ていても思うことを、このレベルでも感じてしまうのでした。
くずしのイメージもなく、パスの精度に対するこだわりも低く(のではないかと思われる)まさにアバウトなプレーの連続でした。
しいていえば、サイドからのクロス(それもアバウト)で何とかしようというという感じでした。
まぁ、ケリーの個人技での局面打開というのもありましたが…
大人と子ども…そんな感じのする試合でした。

先程もチラッと書いたのですが、日本にはまだまだサッカー文化は根づいていないと痛感しました。
今日のFC東京をはじめとする日本人のゲーム運びというか、状況判断力は非常に幼い気がします。
だからこそ、組織的な戦術を好む指導者が多いのでしょうが、本当の意味で世界と渡り合うためには、アドリブ的な即興性が必要だと思います。
それは、「遊び」の中から生まれてくるもので、「規律」や「組織」という枠組みを重要視している中からは生まれにくい(全く生まれてこないというわけではないでしょうが)と思います。
だからこそ、子ども時代は「遊び」の感覚をもっと前面に押し出した方がよいと思うのですが、試合には勝たなければいけないのが、また日本の風潮でもあると思います。
もちろん、負けていい試合なんてあるわけないのですが、技術や判断力がない部分を戦術や組織で補うのは、大人の世界でならまだしも、子どものサッカーに必要なのかと思ってしまうのです。
技術や判断力の差で負けたのならば、潔く相手を認めるべきで、負けた原因をしっかり認識して努力すればいいのではないでしょうか?
「勝てば官軍」という言葉は、少年サッカーに当てはめてはいけないと私は思っています。
勝つために工夫をするのは良いことなのですが、それが大人からの「指導」という形で「組織」「約束事」を守らせる事に終始するのは、子どもの可能性を摘んでしまっていることにもなりかねないと思います。

大きな大会になればなるほど、子どもも大人も「勝利」を望む。
ごく当たり前の事ですが、大人はそこに子ども達の将来を見据えていないといけないと思います。
子ども達はひたすらに「勝つ」ということに執着して欲しいとは思いますし、勝つための工夫をして欲しいのですが…

海外の少年サッカーはどうなっているのでしょうか?
詳しくは知りませんが、「全日本少年サッカー大会」のような全国大会は、ほとんど無いと聞いています。
U-18(高校生)の年代でもあまり無いそうです。
もっとも、海外はクラブ単位での活動なので、日本のそれとは事情が異なると思いますが…

以前、セルジオ越後(日系ブラジル人で、ブラジルではペレの後継者といわれたリベリーノとポジション争いをしたほどの名選手)の話しを聞いたことがあるのですが、やはり「全国大会」などは、ブラジルでは考えられないといっていました。
1日で終わるような、地域のチームを集めたプライベートな大会(集まるチームは毎回ちょっとずつ変わるらしい)を月に2~3回くらいのペースで行うそうです。

また、低年齢(小学生期)からトーナメント戦を行う事も考えられないそうです。
当然ながら、トーナメント戦では負けたらお終い…したがって「負けないサッカー」になってしまうのです。
それは「遊び心」「創造性」といった事とは縁遠いサッカー…
そう、これこそが今の日本の状況なのではないのでしょうか?
「全日本少年サッカー大会」を思い切って廃止してしまうというのも一案だと思いますし、実際そう唱えている指導者も多いと聞きますが…

さて、話しをレアル戦に戻すと…
今日のゲームは、やっぱりロナウドでしょう!
太めの身体のため、タテへのスピードは全盛期と比べると見る影もありませんが、その分「巧さ」で見せてくれました。
やはり、「速い」だけではなく、「巧さ」も併せ持っていてこそのスーパースターだと再認識しました。
同じブラジル人のロベルト・カルロスは、「速さ」と「力強さ」…ボールを止める、蹴るなどの技術は高いのですが、「巧さ」はイマイチでした。
同サイドのハーフのソラリとともに、左サイドは崩壊寸前でした…

そして、ベッカムのサッカーは…
「可もなく不可もなく」といった所でしょうか。
サイドだけでなく、センターポジションもこなせる事を示したし、レアルの中短距離が主体のパス回しのサッカーにもそれなりに対応していました。
フリーキックは、ベストキックではないと思われるものの、ゴールを割りました。
相手のレベルが低い事を考えても、十分に戦力となっていたと思います。
今後の活躍で、「経済効果だけで獲得した」という妬みの報道をぶっ飛ばしてもらいたいものです。

がんばれ!サッカー選手ベッカム!

2003年7月13日日曜日

中野区春季大会・4年生

予選リーグでしんやまに惜敗したものの、まだ決勝トーナメント進出の可能性を残している4年生。
しかも、このプレーオフで勝ち上がれば、決勝トーナメントの1回戦は、予選リーグで苦杯をなめさせられたしんやま。
子ども達のモチベーションも自然と上がってきます。
親はそれ以上だったりして?

プレーオフに残ったのは、つばさの他にはジェッツと鷺宮。
この3チームでワイルドカードでの決勝トーナメント進出の1枠を争います。
しかも、3チームのリーグ戦ではなく、変則トーナメント戦…
1チームだけは決勝で待っている事になります。
どの位置に入るかは、非常に大きな問題なのです。

当日の9:00、4年生担当の「☆」コーチが運命のクジを引きます。
私もその現場を見たかった(単なる野次馬根性です…)のですが、9:00まで桃二で3年生の練習をしていたので無理でしたが、現地にいる4年生のお母さんから、桃二にいる2年生(もちろん4年生にも子どもがいる)のお母さんに、実況(?)報告が入りました。

当然の事ながら、「☆」コーチは小さい山を引き当てました。
しかも「P1」というクジは、試合後に審判を2名出さなければいけない事になっています。
だから、笑いをとらないでイイっつうのに…
「☆」コーチは、よほど凄い(?)星の元に生まれたのでしょう…

しかしながら、その話しを聞いて正直ホッとしました。
なぜなら、現在4年生は21名。
中野区大会の規定では、1試合で20名までしか試合に出れません。
全員出席するという話しを聞いていた私と「☆」コーチは、金曜日にアレコレと考え、何がなんでも2試合して、全員にプレーオフを経験させたいという事になったのでした。
だから、小さい山を引いたということは、ラッキーでもありました。(もちろん、初戦を勝たなければ意味がないのですが…)

初戦の相手は鷺宮。
2年生の時には、たしか引き分けたような気がするが…あまりに遠いことなので、記憶が定かではありません。

前半は、ほぼワンサイドゲーム。
終始相手コートでサッカーをしていました。
相手ボールに対するプレッシャーが早く、鷺宮の選手がタテにボールを放り込む事ができなかったのと、高い位置でボールを奪うことができていたからでしょう。

後半は立ち上がりに、危ない場面が何回かあり、そのままペースを握れず、どちらかといえば押され気味の試合になりました。
前半も後半もビックチャンスは1回ずつ…どちらもわずかな差でゴールに結びつかず、残り時間は2分ほどになってしまいました。
ベンチも半ばPK戦を覚悟しかけていた時、こぼれ球をとっくんがミドル(というほどの距離でもないが…)シュート!
キーパーも手を出せないコースへボールがスーッと流れ、ゴールネットへ…

狂喜乱舞の応援席…(もちろんベンチも)
子ども達の表情も半ば勝ちを確信したようでした。
しかし、これが一番危ない。
試合時間は、まだ1分以上ありました。
相手が1点返すには十分な時間です。
「まだだぞ~!」「集中しろ~!」とベンチから声を出しましたが、子ども達に届いていたかどうか…

その後、ペナルティエリアのちょっと外側で相手選手に倒され、FKを得ました。
これをフジケンが直接決めて、2対0。
そして、間もなく試合終了の笛…

やってくれました!
まずはプレーオフの初戦を突破です!
なによりも、相手のボールに対するプレッシャーの速さは、これまでの中でも一番だったのではないでしょうか?
もちろん、まだまだ満点というわけにはいきませんが、良くなっていることは間違いありません。
その結果が、前半のワンサイドゲームに繋がったのでしょう。

この手のプレーは、技術的なものではなく、精神的な影響が強いと思います。
「もっと上手くトラップしよう!」と言っても、次の試合で上手くトラップすることは絶対に無理です。
練習を繰り返さなければ、技術は上達しないからです。
しかし、「相手ボールに対しては、もっと速く、もっと厳しく当たりに行こう!」という課題であれば、その気になれば、すぐに実行することができます。
今回の試合では、闘う姿勢を表に出してプレーする選手が増えたと思います。

では、技術的な課題を…
ボールを取られないように、遠い足で持とうとする意識はあるのだが、ボールが動くのは足の届く範囲のみ。
せいぜい30cm~40cm位ボールを動かすだけなので、そのうち相手に囲まれて取られるという場面を多く目にしました。
もっとボールを動かさなければ、今回(その前からだが)の様に、すぐに相手に囲まれてしまいます。
その場でチョコチョコとボールを動かすのではなく、グランドを広く使って相手から離れる様に逃げる事を覚えなければいけないでしょう。

もうひとつは、自陣ゴール前で相手のプレッシャーを受けているのに、中(ゴール)へ向かってプレーすることが何回かありました。
ノープレッシャであれば、キーパーやセンターバックの選手を経由してボールを逆サイドへ展開することはあります。
しかし、プレッシャーを受けているということは、相手選手が上がってきているということで、そこでゴール前にボールを入れるとどうなるか…そう、センタリングそのものです。
センタリングとは、ゴールを奪うために攻撃側の選手が行うプレーです。
そこまで相手チームに対して親切になる必要はありません。

ちょっと思うのですが、これはコーチに教えてもらわなければ分からないことなのでしょうか?
だとすると、分厚いマニュアルを作って、「こういう時はこうする」「こんなプレーはしてはいけない」という事を、何百、何千と書かなければいけなくなります。
ちょっと考えれば、試合で有効なプレーかどうかはすぐ分かるはずです。

そろそろ低学年の「とりあえず楽しくボールを蹴る」サッカーから、変わりつつある時だと思います。
バカにはサッカーはできない!
学校のテストの点数を上げるのではなく、何をするにしても常に考えて行動する事が必要!
自分にとって、チームにとって、どうすれば有利になるかを常に考えよう!

2003年7月6日日曜日

会長杯・6年生

今日は2試合。
どちらの勝ったのですが、コーチとして色々な事を考えることが多く、ある意味で貴重なゲームでした。

まず、1試合目。
相手は江古田サンダーズです。
スコアも6-0だったし、いくつか良いプレーも見られました。

目指す形である、早いパス回しで相手をくずす…
前半の敦、祥樹、謙介のボール回し(謙介のゴールにつながった)と、後半の峻太郎、宏軌、健太郎のパス回し(こちらはゴールを奪えなかったが良い形)は良いリズムでボールが動いていました。
あの様なリズムでフリーな選手を使う(もちろんフリーになるように動くことも必要)ことが出来れば、運動能力の高い相手(3連敗しているM菱など)に対しても、何回もチャンスを作ることが出来ると思います。

しかし、まだまだ無理をしてボールを奪われてしまう場面も目立ちましたし、あまりにイージーな技術的なミスも目立ちました。
とはいっても、あの様な形を作ることが出来るという事と、そうする事でチーム全体に動きが出る(パスを回す事、多くの人間がボールに関係する事でポジションに流動性が出る)という事が少しでも感じ取れともらえたかと思います。

1人が無理なドリブルを仕掛け、取られてカウンターという形を繰り返していると、ボールを受けようとする動きが少なくなるばかりか、体力的にも精神的にも消耗が激しくなってしまいます。
イージーミスを減らし、自分よりも体勢の良い選手を積極的に使おう!
というのが、今後の課題として落ち着く…と思ったのですが、2試合目は…

2試合目の相手は、わかみやでした。
スコアは4-2ですが、後半だけを見ると1-2で負けています。
ここまでの文章の流れから、良い内容のゲームではなかったという事は想像できると思いますが、良くないどころか、非常に悪かったです。

まず、現場にいた人、全員が感じたと思いますが、まったく活気を感じませんでした。
試合展開もハッキリしないものでしたが、あれほど静かな公式戦を観たのは、自分のサッカー人生の中でも、おそらく初めてなのではないでしょうか?
選手の声が聞こえるのは数回ほど…
聞こえるのは、主審の笛の音と、ボールが弾む音…
まぁ、多少おおげさな表現ですが、それくらい静かな試合でした。
睡眠不足でベンチに座っていたら、おそらく睡魔にやられていたでしょう…
昨日、たっぷり寝ていて良かったと真剣に思いました。

そして、プレーの内容も淋しいモノでした。
なんとなく40分の試合時間を過ごしたという感じで、「闘う」姿勢が感じられませんでした。
他の学年に比べて、負けん気の強い子が多い学年だと思っていただけに、意外な感じを受けたとともに、非常に残念でした。

サッカーは、ボールを持った選手が王様なのです。
ボールを持った選手がどんな判断をするか、どんなプレーをするかで味方の選手も敵の選手も、それに合わせて動かなければいけません。
今日の2試合目には、ボールを持った時に王様の権利を使ってやろうという姿勢を感じる事の出来る選手は、非常に少なかったのが残念でなりません。
自分のパス1本で、ゲームの展開を変えたり、チームのリズムを変えたり、時には相手チームの精神面にも影響を与える…こんな事が出来るのは、ボールを持っている選手の特権です。
それなのに、ボールを持っても何となくプレーするというような、消極的な面が目立ちました。
それならば、まだ強引に仕掛けて、カウンターを喰らっている方が良い気がします。(もちろん、それならそれでコーチの怒りのスイッチを押すのですが…)

そして、なによりも王様になる権利を得ようとする選手が少なかったです。
つまり、パスを要求する、ボールを引き出すような動きや声が、どう考えても少なすぎるのです。
パスはもらうものではなく、出させるものであり、引き出すものです。
「オレによこせ!」「オレにもよこせ!」そんな声があちらこちらから聞こえるようなゲームを見たいものです。
ただし、どこに出すかは王様が決めるのです。

王様になりたければ、思わずパスを出してしまうような動きをして、パスを出させること。
ルーズボールを拾うこと。
相手のボールを奪い取ること。

王様の楽しさをもっと分かって欲しいし、王様になろうという「欲」をもっと見せてもらいたいと思います。

サッカーではどこのポジションでも、ボールを持てば主役だ!
チーム全員が王様になろうじゃないか!

2003年6月29日日曜日

中野区春季大会・2年生

バイクの一件があり、今日はとても早起きをしました。
朝の5:30には熱いシャワーを浴びて目を覚まし…
そして、6:00頃に出発!
竹ノ塚駅に向かう途中で、五中のグランド状態を見に行ってくれているお母さんから、使用可能との連絡が入る。
そして、北千住で乗換をしている時に、桃二のグランドを見に行ってくれているお母さんから、こちらは中止の連絡。
ということで、今日は五中へ向かうこととなりました。
(中野)駅から遠いなぁ…などと思いつつ…
でも、両方とも中止だったらどうなってたんだろう…
大会の中止連絡が入るまで家に戻るわけにも行かないし…
たのむから、せめてバイクが見つかるまでは(見つかるのか?)ハッキリした天気でいてくれ!!

さて、自分のことはいい加減、この辺でやめておいて…
今日の2年生の対戦相手は、しんやまです。
1年生の時に、初めての対外試合をした相手です。
その時は、見事に負けましたが、今日勝つことが決勝トーナメント進出の最低条件…
子ども達には、前回負けたことからくる苦手意識は全くないようで…
というよりも、あまり分かっていないような…

さて、試合の方は2-6で負けました。
前回同様、ゴールを奪った2点は両方とも見事でした。
必死にボールを追い回して、奪い、攻撃につなげる…
パスで相手をかわす事の出来ない低学年の試合では、ドリブル突破が唯一の攻撃方法となるのですが、敵味方入り乱れてのダンゴ状態からドリブルで抜け出すのは非常に難しいことです。
したがって、相手のボールを奪った直後という状況が、最もゴールにつながりやすい状況なのです。
この日の2点は、両方ともそのような形から生まれました。

対して、失った6点はどれも「あっさり」ゴールを許してしまった感じでした。
ドリブルで抜かれない、シュートを打たせないようにするのが良いのは勿論なのですが、同じ抜かれる、打たれるにしても、もっと抵抗して欲しいものです。
スルッと抜かれて、相手はバランスを崩しもしない…
せめて、(反則にならないように)身体をぶつけたり、最後まで足を出して相手のバランスを崩すなり、ボールコントロールを少しでも乱すような、抵抗する姿勢を見せて欲しいと思います。

しかし、そのような(守備中心の)練習、訓練をするつもりは今のところありません。
なぜなら、これはサッカー選手として当たり前のことだからです。
サッカーが好きで、試合に勝ちたいと思っているならば、あっさり抜かれたり、簡単にシュートを打たれることは、選手としてのプライドが許さないことだと思います。
抜かれても涼しい顔をしている…そこを問題にすべきだと思います。
子ども達には、もっともっとサッカーを好きになってもらって、サッカーにのめり込んでもらいたいし、サッカーバカ(サッカーしかできないバカでは困りますが)になってもらいたいものです。

めざせ、サッカーバカ!

中野区春季大会・4年生

暑い!
ひじょ~に(財津?)暑い!
試合前にベンチに座っているだけなのに、1分ほどで逃げ出したくなるような暑さ…
こんな中でサッカーをするなんて、お前らスゲエな…と思ってしまうほどの暑さ。
(自分も昔はこんな中で、午前午後と試合や練習をしていたのかと思うと…狂ってるな!)
ベンチで待機している選手達は、思い切り直射日光の当たる位置…
果たして、後半まで無事にいられるのか…
冗談じゃなく、そんな風に思ってしまうほどの天候でした。
今後は、暑さ対策として、帽子やタオルなどを用意して、ベンチにいる時は、少しでも直射日光を避けるようにした方がよいかと思います。
後半にベンチに下がった選手達には、指定されたベンチではなく、ゴール裏の遊具と木々のある日陰やベンチと反対側の日陰で試合を見させていました。
しかし、本来は指定されたエリアにいなければいけないので、毎回こうするわけにはいきません…
水分と同じく、帽子やタオルなどで頭を保護することも大切なことですので、以後そのような用意もお願いしたいものです。

さて、試合の方ですが惜しくも0-1で負けました。
相手の攻撃をよく防いでいただけに、「あれっ?」という感じで取られた1点が悔やまれます…
そう、ディフェンスは最後の最後ではよく頑張っていたんです。
決定的な場面はほとんどなかったのではないでしょうか?
しかし、攻め込まれている時間も多かったように思われます。
これは、中盤でボールを奪い、攻撃につなげる事が上手くできなかったからだと思います。

まずは、ボールを奪うこと…
ルーズボールの多くなる中盤で、そのルーズボールをモノにすることが多くなれば、自然とボール支配率や攻撃するチャンスは上がってきます。
相手のシュートを身体に当てて得点させないことも大事なことですが、その前で相手の攻撃の芽をつみ取り、なおかつこちらの攻撃につなげられるように、中盤でのルーズボールをもっと多くモノにしたいものです。

そして、攻撃につなげること…
ボール持った時に考えなければいけないことは、ゴールです。
シュートを打てるかどうか、シュートを打てなければ、ゴールまでの最短距離を進むことを選びます。
しかし、その最短距離は殆どの場合相手にコースを防がれています。
ここが、センスの問われる所です。
ここをゴリ押しして、ムリヤリ最短距離の攻撃を仕掛けるのか…(相手に防がれているので、ドリブル突破も難しいし、パスをしてもボールを受ける側の選手には難しいボールがいきます。当然、ボールを奪われる可能性も高くなります)
それとも、いったんボールを逃がして、ボールを動かすことで相手のディフェンスのバランスを崩し、最短距離が空いた所をつくのか…

つばさではどの学年も後者の攻撃をするように、子ども達に言っています。
ということは、最短距離の攻撃が出来ない場合は、その攻撃をあきらめて、攻撃をやりなさなければいけないのです。
しかし、これが意外と難しく、どうしても欲をかいてタテに突っ込んでしまいます。
ここでボールを奪われると、相手のカウンター攻撃を喰らうことになり、大きなピンチを迎えることになってしまいます。
最短距離での攻撃が出来ないと判断(この判断が出来るかどうかが大切)した場合は、ボールをとられないようにして、別の位置、タイミングでの攻撃を仕掛けるようにしなければいけません。
ヨコにボールを逃がしたり、時には後へ…
遠回りする勇気も必要なのです。
大切なボールを奪われないために…

長くなってきたので、今回はこの辺で…
遠回りも悪くない!

2003年6月22日日曜日

会長杯・6年生

冒頭からなんですけど…今、日本代表はコンフェデレーションズ杯を戦っています。
ここに至るまでの代表の(テストマッチの)戦績は、ハッキリ言って芳しくありませんでした。
そのため、「ジーコジャパンは大丈夫なのか?」「トルシエジャパンの方が強かったのでは?」なんていう議論がマスコミを賑わしていました。

当の本人(トルシエ)は、NZ戦後に『私の考え、哲学ではこの日本代表は、日韓共催W杯後と比べて完全に後退してしまった。W杯9位のあのチームとは攻撃力、守備力、すべて次元が異なる。イージーミスも多い。あの時のチームなら、今日は8点取って勝っていただろう』『驚いた。相手が弱すぎる。日本代表で今まで一番楽な相手。マカオ以下だ』『あと5点は取れた。リーグ戦ではたくさんのゴールを取っておくことが大切。他チームの結果次第では得失点差も重要になる。交代枠を1つも使わなかったし、この試合ではわずか3-0。私の考えではノーだ』

元々『トルシエ』という人物の人間性に「?」を抱いていた自分ではありましたが、このコメントをネットで発見した時には、非常に残念な気持ちになりました。
まるまる4年間をかけて作り上げたチームと、まだヨチヨチ歩きの段階のチームを比較して、「私のチームの方が上だった!」とは…
まあ、プロなのですから、自分に対して自信を持っていないといけないと思うのですが、マスコミにあの様なコメントを流すことはないのでは…自分の品位を落とすだけのように感じるのは自分だけでしょうか?

それに、リアクションサッカーの「トルシエジャパン」がNZと戦っても、それほどの得点を奪えるとは思えないし、まだ「ジーコジャパン」の攻撃の方が見ていて「楽しさ」というか「意外性」を感じることが出来ると思うのですが…
W杯メンバーから外した、中村俊輔に対しては『中村は正直サプライズだった。FKでしか得点できない選手だったのに…』とコメント…

さて、「トルシエジャパン」と「ジーコジャパン」…どう違うのでしょうか?
あくまでも私見ですが、「トルシエジャパン」は日本人(?)を子ども扱いして、事細かに約束事を決め、それを徹底して守らせる戦い方。
対する「ジーコジャパン」は、ある程度の共通理解を持たせるが、基本的にはすべて選手の判断に任せる。選手を「大人」扱いしているというところが違うと思うのですが…
それゆえ、マニュアル大好き民族と言われる日本人にとっては、「トルシエジャパン」の方が楽なのです。
何故かというと、やるべきことがハッキリしているからです。
「ジーコジャパン」は、自分の責任で判断してプレーを選択しなければいけません。
これは日本人にとって一番苦手だといわれている部分なのではないでしょうか?

現在、プレミアリーグのアーセナルで監督をしているベンゲルが、日本でグランパスの監督をしていた時にも、同じようなことを言っていました。
「日本の選手は、『これをやれ!』『こうしろ!』というと、その仕事は責任を持って徹底的に完遂しようとする。だが、それだけである。それ以上のことは一切手を出そうとしない。言われたことを、言われただけやる能力は世界一だと思うが、自ら何かをやってやろうという気持ちが感じられない」

もしも、日本が世界の舞台で活躍する気が本当にあるのならば、その弱点を克服しなければダメだと思います。
そういった意味で言えば、「ジーコ」という人選は正しかったかもしれません。
というよりも、問題は日本協会が「日本代表」をどの様なチームにしたいのかだと思います。
「トルシエ」のようなリアクションサッカーでいくのか?
「ジーコ」のように、選手のアイデアや判断を尊重し、こちらから攻撃を仕掛けるチームにするのか?
まったく異なるスタイルの監督をこのような形(連続)で起用するのは何故なのでしょうか?
少なくとも、代表の試合運びというものは国内の各年代のチームのサッカーに大きな影響を与えます。
「日本代表」の進むべき道は、協会がハッキリと示さなければいけないと思うのですが…

さて、つばさとは関係のない話しが続きましたが、今日の6年生。
つばさのスタイルはどちらかといえば「ジーコ」流。
細かい戦術もないし、特にこれといった決まり事もない…だからこそ、選手の判断力が非常に大切になります。

私は、サッカーは「気持ち」と「脳みそ」でやるスポーツだと思っています。
「気持ち」の入っていない選手は伸びないし、試合でも活躍できないと思っています。
そして、何よりも「脳みそ」を使わない選手ほど、見ていてつまらないものはありません。
また、「脳みそ」を使えるように、しっかりボールコントロールしなければいけないし、イメージ通りのプレーをする為には技術を上げなければいけません。
しかし、何よりも大切なのは「自分で」「考え(考えるほどの余裕はないので、『ひらめく』と言った方が良いのかも…)」「判断する」ということです。
そして、その「判断力」をみがくことで、自分に足りない技術や必要なことが分かってくると思います。

今日は2試合とも勝ちましたが、前回同様「力」でゴリ押しするというゲーム内容だったのが残念でした。
ボールを取りに来る相手の力を利用したり、相手の予想と反するようなプレーは、やろうと思えば出来るはずです。
「脳みそ」を使えるほどの技術を持っている選手は、今の6年生には多いのではないでしょうか?
そこをあえて、自ら「パワー」の勝負に持ち込み、結果「抜け出せた」という場面が多く見受けられました。
前回も言いましたが、もっと強い相手だったらどうなっていたでしょうか?
「抜け出せた」場面が「取られた」という事になって、カウンターを喰らうのでは?
身体の「強さ」「速さ」だけではなく、頭の中での勝負をもっとたくさんして、「脳みそ」をきたえて欲しいものです。

日本代表が、身体能力の高い外国勢に対して、圧倒的な支配をする為にも「脳みそ」が必要だと思います。
アフリカ人と空中戦を争っても、かけっこ勝負をしても勝てそうもありません…
でも、簡単に相手をだますことの出来る選手だったら…?
サッカーをやる時には、相手にどんどん「ウソ」をつける選手になりましょう!

めざせ、大うそつき!

2003年6月15日日曜日

中野区春季大会・2年生

2年生の区大会、第2戦目です。
2年生大会は8人制で行われますが、現在の2年生は17名…
そうです、仮に全員が出席した場合は、誰かが出れないという、4年生と同じ悩みを抱えているのです。
今回は、たまたま1人欠席したため、前半と後半でメンバーをすべて入れ替えての戦いとなりました。(この戦い方も問題アリですが…)
子ども達(応援の親も?)は物足りなかったかもしれません…
秋の大会は4年生同様に、2チームエントリーにした方が良さそうですね。

さて、今日は試合前のアップの時間を使い、ゴール前で「ゴールエリア」と「ペナルティエリア」の違いを伝授。
また、キーパーがボールをとった後、どの様に処理するかを簡単に説明しました。
本来、こんな事は自然に覚えていく事だと思うのですが、前回の試合での反省という意味も込めて…
というよりも、2年生の試合では、あまりルールに拘らないでサッカーを楽しませたい気がします。
「オフサイド」とか「ファールスロー」とか「バックパス」とか…そんな事(そんな事なんて言ったら怒られてしまうかもしれませんが)に気を取られずに、ボールだけを追い回して欲しいものです。

ゲームの方は、2-3で負けました。
今回の相手は、前回よりも手強かったです。
身体の大きな子が2~3人いて、またその子達がスピードにのったドリブルをしてきて、うちの選手達を置き去りにしていました。
相手チームのコーチは、さかんに「テクニック!」「ドリブル!」と指示を出していたので、でかくて早いだけの選手にはならないのではないかと思いますので、今後も小鳩には苦労しそうです。

さて、つばさの得点は2点とも良いプレーでした。
1点目は、柊が相手のボールをしつこく追いかけて、ハーフウエイライン上でボールを奪い、そのままドリブルでゴール前へ…
相手のディフェンスが後から取りに来た所で足がかかり、転倒…そしてPKを獲得。
だれが蹴るのかは、ベンチから指示を出さずに、まるで第三者のようにドキドキしながら見ていると、倒された柊が当たり前のようにそのままボールをおいて、キックの準備。
ファールをされた選手が蹴るものだと思っているのかどうかは分かりませんが、だれも「オレが蹴る!」とは言わなかったようでしたが…
2年生が蹴るとなると、ゴールが非常に遠くに感じられ、柊のキックがゴールまで届くかどうか心配でしたが、左隅にキレイに決めてくれました。(フーッ、良かった…)
2点目は、1-3とリードを許し、残り時間も3分ほどになった頃、ゴールエリアの左後ろ辺りで悠吾がボールを持ったのですが、目の前には敵選手の集団…
しかも、ボールが外に流れていたので、そのままシュートを打つとしても左足を使うことになるため、良いシュートは望めない状況でした。
そこで、かるいキックフェイントから中に切り返し、ゴール前を横断するようにゴール正面のスペースまでドリブルし、シュートコースが空いた瞬間に、右足を一振り!キレイなゴールが決まりました。
ここで、チーム(応援席?)が活気づき、もう1点を期待できる雰囲気ではあったのですが、残念ながら、このまま試合終了…

この2点は、そのまま2年生の目指すサッカーが形に表れたのではないかと思います。
ハーフタイムでも子ども達に「とにかくあきらめないで、最後までボールを追いかけろ!」と言いました。
柊のゴールはその中から生まれたものだし、相手のチャンスの芽をことごとく潰していた拓海の身体を張ったプレーも見事でした。
そして、相手の状況を見て、がむしゃらにシュートをしたり、タテへのドリブルをするのではなく、空いたスペースへドリブル(スペースをうまく使う)をする。
悠吾のゴールは、そんなプレーから生まれたものでした。

もちろん、課題も沢山ありますが、試合での良いイメージを大切に、次の練習や試合につなげられるように、子ども達と共に頑張っていきたいと思います。

2003年6月8日日曜日

中野区春季大会・3年生

予選リーグ最終戦、相手は前回(2年生時)大会で優勝している谷戸キッカーズのAチーム。
2年生の時に見た感じでは、「強い」というよりは「うまい」という印象のチームでした。
つばさの3年生は、予選リーグを突破する為に、この試合で勝ちを収めて勝ち点3をとらなければなりません。

前半は、0-0で終了。
どちらかというと押し気味に試合を進めていました。
ただ、相手キーパーのキックが、3年生らしからぬ飛距離を出し、つばさの選手達の頭上を軽々と越えていったことが、2~3度ありました。
そのキックには気を付けるように、ハーフタイムで子ども達に伝え、また前回のKFC戦同様に、とにかくボールを追い回すことと、ボールを取った後のドリブルのスピードとコースにもっと意識を払うように指示。

そして、迎えた後半は、0-4…
結果は完敗です。
総合力でも相手の方が上でしょう、今すぐ再戦しても勝つのは難しいと思います。
しかし、試合後のミーティングで子ども達にはこう伝えました。
「今日は、0-4で負けた。でも、一人ひとりの力では負けていない試合だったと思う。ドリブルで相手をかわしていたのは、つばさの選手の方が多かった。ただ、相手チームの選手は、しっかりとキックをする技術を持っていた。今の段階では、谷戸キッカーズの方が力は上だが、必ず逆転させることは出来るし、みんなにはその力があるということは、今日の試合を見ていてよく分かった。次の試合で逆転させるか、5年生になってからか、6年生になるまで時間がかかるかは、みんなの頑張り次第…頭を使って、テーマを意識して練習に真剣に取り組もう!」

そう、試合中にボールを扱う技術は、つばさの子達の方が上だったと思います。(ひいき目に見てしまっているのだろうか?)
しかし、相手ゴール前にボールを運ぶ手段が違いました。
つばさはチョコチョコとドリブル(たまにショートパスも入った)で持ち上がる…
対して、谷戸キッカーズ(谷戸キッカーズに限らず、小学生チームの多く)は、クリアボールやロングパスで前線にボールを送り込む…
ロングボールは、それほど精度の高くないボールであれば、そのボールは簡単に相手に奪われるのですが、小学生の場合はロングボールを処理する側の選手も技術が未熟な為、そこでボールを奪い取る(つまり、前線でボールをとり、攻撃を開始できる)ことが出来るのです。

とても乱暴な言い方をすると、下手にドリブルをしたり、丁寧にパスをつなごうとしないで、前線に向けて長いボールを放り込んでおけば、チャンスを多く作れるのです。
チャンスを多く作れるということは、試合にも勝てる機会が増えてくる。
では、何故つばさではそうしないのか…
ボールを放り込むというプレーには、サッカーにとって最も重要な「判断力」が養われないからです。
また、ボールを持った時に状況を見て、考えて、自分で判断して、プレーするという事は、サッカーの一番面白い所でもあり、その機会を奪ってしまうことは、サッカーというスポーツを非常に退屈な物にしてしまうと思っています。

しかし、勝負に勝つということも非常に大切な事であります。
試合に勝つという経験を積み重ねる事で、自信を持つ事が出来たり、サッカーに対するモチベーションがあがったりします。
しかし、どんな方法でも勝てばいいというものでもありません。

内容のあるサッカーで、選手達がプレーしていて楽しいサッカーをして、将来的にも良い経験になるようなゲーム経験をさせたい。
なおかつ、モチベーションを保つ為にも、負けこむ事は避けなければいけない…
もちろん、敗戦の中からテーマを提示して、モチベーションを保つ様にはしますが…
つばさのサッカーが勝負弱い原因でもありますが、その辺りのバランスを保ちつつ…

ふぅ…がんばろうな!みんな!

中野区春季大会・5年生

3年生の試合が終わり、☆コーチが副審を終えるのを待って、一緒に多田小へ移動。
1試合目は、3年生と同時刻のキックオフだったので、見る事は出来ませんでしたが、3対0で勝ったとの事。

2試合目の相手は江古田サンダーズでした。
15:00キックオフで、非常に暑い日という事もありましたが、選手達は暑さをまったっく感じさせることなく、グランドを動き回っていました。

結果は5-1で勝ち。
内容も良かったと思います。
個々の選手の技術がしっかりしてきたという印象でした。
それほど、プレッシャーが早いわけでもなかったので、比較的に楽にプレーできた面はあったと思いますが、それでも丁寧にプレーしようという意識は表れていたと思います。
ただ、当然の事ながら、全員というわけではありませんし、まだまだ細かなミスが目立つ事もあり、よりしっかりとしたボールコントロールを身に付ける事は、全員が意識して練習に取り組まなければいけないと思います。

さて、今日のゲームでは、比較的良い姿勢でボールを持てる機会が多かったのですが、そんな時こそ「判断力」が問われます。
自分がボールを保持している位置(自ゴール前か、フィールド中央付近か、相手ゴール前か…)や、敵の位置や人数、味方選手の位置やその選手をマークしている選手との位置関係など…色々な情報から最も良いと思われるプレーを自分で判断する。
その判断が早く、正確な選手が良い選手であると自分は考えています。
多少、足が遅くても、当たりが弱くても、キックが飛ばなくても、「判断力」で十分に補う事が出来ると思っています。
スーパースターと呼ばれる選手達は、素晴らしい「判断力」をミスなく実際にプレーとして表す事の出来る正確な「技術力」と、「運動能力」を備えた選手なのではないでしょうか?
日本に来た当時のジーコは、「運動能力」に関しては、はまったく衰えていましたが、「技術力」と「判断力」は抜群でした。

今日の5年生の試合では、先程も書きましたが「技術力」はそこそこ(もっと出来るはず!)のレベルに達していました。
どこに、どのタイミングで、どんなパスを出すのか…
そこに、もっとこだわりを持って欲しいと思います。
今日のゲームで、1つ素晴らしいプレーがありました。
中盤の底でボールを持った純一が、すぐ近くの味方ではなく、2~3人飛ばして前線に飛び出そうとしている右サイドの智尋に、最高のボールを出したプレーです。
ベンチで見ていた自分も、そこに出すとは思いませんでした。
当然、近くの選手につなぐものだと…
正直言って、「よく、あんな所見ていたなぁ…」と思いました。

こんな風に、ベンチにいるコーチをも唸らせるようなプレーを沢山みたいものです。
強い当たりで相手をはじき飛ばしても、強烈なシュートでゴールネットを揺らしても、コーチ達は驚きません。
ぜひ、「意外性」でコーチを驚かして下さい。
そんなプレーが、沢山見れる事を期待しています…

2003年5月25日日曜日

中野区春季大会・2年生

2年生にとって、初の公式戦である「中野区春季大会」が行われました。
本当は、先週の予定だったのですが、中野区の全小学校に冷房を入れる関係で、あちらこちらの学校に工事が入っているため、急遽延期になってしまいました。

自分の今日の予定は、3年生会場の大和小(9:45キックオフ)を終えて、大急ぎで2年生会場の桃三(11:30キックオフ)に移動するつもりでした。(つばさの場合、コーチは公式戦はキックオフの1時間前に現地入りするので、それでもちょっと遅れてしまうのですが、そうしないと大和小の審判と朝練と4年生の試合を回す事は出来ませんでした…)
ところが、9:00前に大和小についてビックリ!
思いっきり、工事中(というか、室外機の設置&機材の撤収?)ではないですか!
車(トラック)が数台、校庭の中に入っているので、グランドを作る(ラインを引く)こともままならず…
どうしようもないので、じっと待つ…(子ども達はじっとしてませんでしたけど)
結局45分遅れの、10:30に試合が始まりました。
そうです、試合が終わったのが11:10頃…
2年生の試合は11:30!
ダッシュ(といってもバイクでの移動ですけど)で移動しても、キックオフに間に合うかどうかと言う所です。
桃三の方は、急遽、星山コーチ(本来、この時間には大和小に来て4年生の準備をしているはず…)に入ってもらって、アップ等の準備をしてもらいました。
3年の試合が終わり、まとめのミーティングをして、大急ぎで桃三へ移動!

桃三に着いたら、まだ前の試合(後半)をやっていました。
つばさの2年生は、星山コーチとミーティング中…何とか間に合いました。
キーパーをやる選手と、前半のメンバーを決めて、さぁキックオフです!

練習試合を経験してはいるものの、試合に関しては初めての事だらけだったと思います。
コーチが一緒にやらない(守ってくれない?)、ボールは1個しかない、ラインを割ったらプレーが止まる、キーパー(手を使う事の出来るプレーヤー)が存在する…等々。

そして、なによりもルールがある!
こんな事は当たり前の事なのですが、つばさの練習時にやるミニゲームでは、よほどの事がない限りファールを取らずにプレーを続けさせます。
これが良いのか悪いのかは、色々と意見の分かれる所だとは思いますが、「ファールだよぅ!」「ライン出たよ!」と言って、すぐにプレーを止めてしまう様にはなってもらいたくはありません。
例え、明らかなファールで倒されても、すぐに立ち上がってボールを追いかけてもらいたいものです。
しかし、ルールはまったく覚えていない…
それが、今日の勝敗に大きく影響を与えてしまうのですが…

さて、試合の方ですが、低学年の課題である「ドリブル」(別に『ドリブル』でなくても構わないのですが、低学年で『パス』を導入するのには、ちょっと無理があります…要は、大切なボールだから『てきとう』に蹴らないで丁寧にプレーしようという事です)でボールを運ぶという事に関しては、合格点を与える事が出来たのではないでしょうか。
何人かの子ども達は、相手の選手数人をごぼう抜きにする場面が何度もありました。
また、ほとんどの子が「てきとう」に蹴るのではなく、ドリブルを試みていました。
ボールを相手に取られないように、必死に方向を変え、相手をかわす場面も見れました。
今後の練習と夏合宿で、さらなるスキルアップを期待できそうです。

さて、もうひとつ大事な事は、ボールを奪うという事です。
高学年の試合でも、度々課題にあがりますが、ボールを奪う事の出来ない「おとなしい」選手には、まったく魅力を感じません。
ボールを持ったら抜群にうまいけど、ディフェンスはまったく出来ないというのでは困ります。
ボールを持っても凄いし、ディフェンスも強い!という選手になって欲しいものです。
今日の試合を見た感じでは、相手のボールを「奪う」という意識をもう少し表に出せれば、もっと良かったかなと感じました。
まぁ、それほど悪いディフェンスではなかったのですが、もっと強く、激しくいっても良いと思います。サッカーは格闘技ですから…

ゲームは、先に1点を奪われて前半終了。
後半、5分ほど経過した所で1点を奪い同点。
終了2分前に、もう1点追加して、逆転!
しかし、終了30秒前に失点して、引き分けで試合を終えました。

点数だけの事をいえば、失点の2点はキーパーがらみの失点で、キーパーの経験がほとんどない2年生という事を考慮すれば、ほぼ計算通り(?)
(毎年、あの様な形での失点は、何点かあります…)
一方、得点の方はビックチャンスを作った回数を見たら、あと2~3点(せめてもう1点)取れていたような気がします。

キーパーのやり方や細かいルールに関しては、練習中のミニゲームや今後の練習試合(公式戦も含む)で、経験していく中で覚えていくと同時に、そのような機会を増やしていきたいと思います。
むしろ、時間を割きたいのは、ドリブルのスキルアップとゴール前で落ち着いてゴールを決める事…

一人ひとりが、ボールに対して激しくプレッシャーをかけ、ドリブルで相手チームを翻弄する…
そんなチームを目指して頑張りましょう!

中野区春季大会・3年生

3年生の試合は、9:45キックオフ。
つばさでは、キックオフの1時間前が集合時間になっているので、9:00少し前に大和小に到着。
グランドを見ると…トラック!?
グランドの約4分の1を使って、工事をしているではありませんか!

いつ終わるか分からないような状況でしたが、予定通りの時間に試合が出来るようにウォーミングアップを開始…
試合開始時間になっても、撤収作業をしている為、試合時間が遅れる事は確実…
2年生会場の心配をしつつ、待つ、待つ、待つ…
45分遅れになるとの連絡を運営本部から受け、再度アップを行い試合へ…

課題は、前回と同じく「勝つ!という気持ちをしっかり出す事」と「スピードとコースを意識したドリブル」です。
結果は1対3で負けましたが、内容は悪くなかったと思います。
奪った1点も、見事なパス(適当に蹴ったのでは…という意見もありましたが、しっかりターゲットを見ていた…と思います)から、ドリブル突破でゴールを割るという素晴らしいものでした。
ドリブルでの突破もいくつかあったし、思わぬ選手がドリブルで相手をかわす場面が増えてきたなど、嬉しい発見もありました。

ちょっと脱線…
「ドリブル」「ドリブル」としつこいくらいに言っていますが、ボールを丁寧に扱うのであれば、「ドリブル」であろうが「パス」であろうが何でも構いと思います。
ただ、低学年の場合は「自分が…」という意識が強いので、ボールを他人に預けるよりも、自分の力で相手に取られないでシュートしてこい!となるのです。(というよりも「蹴るな!」という感の方が強いでしょうか…)
それに、「パス」で(ミスの責任から)逃げてしまわずに、ドリブルで勝負をする事で、ミスをしてもそれを自分の手で帳消しにする(追いかけて取り返す!)意識も持ってもらいたいと思います。

前半の2失点は、相手ディフェンスのクリアボールが、つばさの選手達の群れの頭上を越えてしまい、前線の選手にドリブル突破されてしました。
ハーフタイムで、その点を子ども達に伝えて、とにかく蹴らせないように激しくプレッシャーをかける事を指示しました。
後半の子ども達は、必死にボールを追い回し、前半よりも相手陣地でサッカーをする時間が長くなりました。(相手ゴールに近い位置でボールを奪った為)
当然、つばさの攻撃時間も増えました。
激しいディフェンスは、攻撃にも良い効果を与えるという事が分かったのではないでしょうか。

さぁ、予選リーグは残り1試合…2位以内を確保して決勝トーナメントに進もう!

中野区春季大会・4年生

当初の予定では、桃三で2年生の試合が終わった後に割当の審判をしてからでは、4年生の試合を見る事は出来なかったのですが…大和小に工事が入り、試合時間が大幅に遅れたため、後半だけですが4年生の試合を見る事が出来ました。(ラッキー!)

さて、徐々に増殖しだし、現在20名を抱える4年生。
来月には、更に1名追加して、21名の大所帯となります。
今日の大会でもそうだったのですが、前半と後半でほとんどの選手を入れ替えての試合となります。
その選手起用を考える☆コーチの苦悩ももちろんですが、子ども達にも、もっと長く試合(公式戦)を経験させてあげたいものです…
秋の大会からは、人数が少なくても2チームエントリーにした方がイイかな…とコーチ陣でも話し合っている所です…
もう少し人数が増えれば躊躇なく踏み切るのですが…
子ども達にも相談して、今度の保護者会の議題として話し合えればと思います。

さて、試合の方は…
いつも通りの活躍をする子、新たな発見をさせてくれる子、お前もっと出来るだろうと思わせる子など、それぞれでした。
私の見た中での、今日のベストプレーは勇太のドリブル突破です。
おそらく5人程だと思いますが(本人曰く「8人!」とのことですが…最初、お前の後にたくさんの敵がいたぞ!)スルスルと敵の間を縫ってゴール前までボールを運びました。
シュートは惜しくも決まらなかったのですが、あのドリブルの感覚をみんなに気付いてもらいたいのです。
勇太は「速い」ドリブルをしていたでしょうか?
とても全速力でドリブルをしていたとは思えませんでした。
むしろ、「あれ?あれ?あれ~?抜けちゃった~!?」という感じだったのではないでしょうか?(見ていてまさにそんな感じでした)
相手が足を出すタイミング、相手がボールを取りに1歩動くタイミングでうまく逆を取る(よく相手の重心を見るといいますが)と、あんなに簡単に敵をかわせるのです。
スピードに頼るのではなく、相手との駆け引きをうまくする事で、そんなに足が速くなくてもうまいプレーは出来るのです!
サッカーは奥が深い!

余談ですが…スピード派でも、パワー派でもないロベルト・バッジョの先週のプレー見ましたか?
私はセリエAダイジェストで見たんですけど…スゴかったです!!
合宿で子ども達にも見せてあげたいんですけど、誰かビデオ撮った人いませんか?

2003年5月11日日曜日

会長杯・6年生

この日は、2試合ありましたが、3年生の試合を終えてから移動した為、1試合目の最後の方は、ベンチに入ったものの、ほとんどゲームを見ていない状態でした。
ということで、2試合目のJFC戦を見ての「ひとり言」となります。

まず、結果から言うと…スコアは19対0でした。
大勝という事になりますが、私の見た感じでは「快勝」とは言えませんでした。
点数の差は、個々の選手の運動能力の差であり、技術の差ではありますが、それ以上のものはありませんでした。

この日の試合は、局面を個々の能力で圧倒して、ゴールを量産するだけのゲーム内容でした。
このようなサッカーをしていて、三菱養和に勝てるのでしょうか?
いや、三菱養和が目的ではないのですが、つばさの6年生の目指しているものは何なのか…
力ずくでの戦いを挑む事なのか…
自分が成長する為に、何が必要かを考えてプレーしているのか…
これらは、そのまま彼等を指導している自分の反省にもなるのですが…

三菱養和と3回対戦して、何を学んだのでしょうか…
技術的にも、体力的にも、運動能力的にも上をいく相手に勝つ為には何が必要なのでしょうか?
ひとつひとつのプレー(トラップ・キック・ドリブル)を丁寧にする事で、ミスを減らすべきなのに…
相手の嫌がるプレー、相手のウラをとるプレーをする事が、身体能力の差をものともしなくなるはずなのに…

今日のゲームは、いつもと同じようにミスをしても、つばさの選手の身体能力が上なので、ミスがミスとして表面には出てこないが、同じような身体能力や、自分よりも上の能力の選手を相手にするならば、ちょっとしたミスでボールを失うのです。

何の工夫もなしに、相手のウラに出したボールも、相手の足がこちらよりも遅ければ、キレイなパスのように見えますが、同じくらい、もしくは自分よりも速いディフェンスであれば、そんなパスは1本も通りません。

ゴールを奪っても、試合に勝っても、それ(結果)だけで満足してはいけません。
つねに、最高ランクの相手と対峙しているイメージでプレーしなければ、進歩はありません。

相手の足が速いと、良いプレーが出来ない?
相手の当たりが強いと、何も出来ない?
そんな選手では困ります…

期待を込めて、あえて苦言を呈しました…
つばさでのサッカーも残り10ヶ月、出来る限りの事をやろうじゃないか!!

中野区春季大会・3年生

例年だと、春季大会に3年生の部は無かったのですが、今年度はライオンズカップ(区リーグ)と合併する事になったので、2年生以上の全学年が春季大会に参加する事になりました。

さて、低学年(どこまでを低学年と呼ぶかは定かではないが…)における試合の目的…技術的なテーマよりも、試合を楽しむという事や、勝負に対する拘りを持つ事、更には「公式戦」という場を経験する事でサッカーに対するモチベーションに変化を期待するといった所でしょうか。
もちろん、技術的なテーマも子ども達には与えますが、3年生や4年生の年代で、ボール1個で11対11の試合をする事にそれほど意味があるとは思えないのです。

・ゴールキックが飛ばない為に、相手のコーナーキックよりもピンチになってしまう…
・ボールの周りには20名のフィールドプレーヤーが群がる為、ほとんどまともなプレーが出来ない…

もちろん、そういった状況でも群がる集団の中からドリブルで抜け出して欲しいのですが、そういったプレーが出来るのは、ごく一部の子に限られてしまうのではないでしょうか?
少年期のサッカーを将来の為の基礎作りとして捉えるのであれば、低学年のサッカーにおいては、なおさら「実戦」の場で実際にボールをプレーする時間を多く与えたいものです。
2年生大会は8人制で行っていますが、ミニゴールを使った5人制くらいでも良いと思いますし、3・4年生に関しても5~8人制ですら良いと思っています。
更に言えば、5・6年生の試合でさえ、中野区のグランドの大きさを考えると、11人制の試合には無理があると思います。

と、話が横道に逸れましたが…(『ひとり言』なんだから別にイイのか?)
ということで、3年生の試合前には以下の事を課題として話しました。
1.ベンチにいる選手も含めて、全員が「勝つ!」という気持ちを強く持ち、その気持ちをプレーに表す(ルーズボールは必ずとる。ボールをとられたら、必ずとりかえす…等)こと。
2.ボールを持ったらメチャ蹴りはしないこと、キックをする時はシュートかパスの時だけで、それ以外は『上手い』ドリブルをする事!
3.『上手い』ドリブルをする為には、まず周りを見て、ドリブルするコースを考える事。さらに、いつでも相手のディフェンスをかわせるようにボールが足元から離れないようにスピードをコントロールする事。

ゲームを終えての感想は…ドリブルに関しては、まだまだがむしゃらに突っ込むドリブルが目立ちました。
高学年になっても同じなのですが、やはりグランドを「見る」ことは非常に大切です。
その上で、どこにボールを運べばいいのかを「判断」するのです。
「パス」か「ドリブル」かの違いだけで、そこには6年生と3年生でも、それほど大きな違いはありません。

また、スピードをコントロールする事も、非常に大切です。
高学年ならば、「タテ」への攻撃を仕掛けるのかどうかの判断が重要ですが、同じように常にトップスピードでのドリブルではボールを失う事が多すぎます。
「とられないように逃げるドリブル」と「タテへの突破のドリブル」を使い分けられるようになると嬉しいのですが…

もうひとつ、精神面での「試合=闘い」という事に関しては、例年と比べると頑張っていたと思います。
「もっとボールをとりに行かないと…」と感じる事が少なかったのは、最近では珍しいと思います。

精神面・技術面ともに、合格点をあげられる試合だったと思いますが、満足するのではなく、更に上を目指して欲しいものです。
まだまだ、上達する可能性はあると思います。
がんばれ!!

2003年5月10日土曜日

西が丘大会6ブロック予選・2回戦&準々決勝

結果から先に言うと、2試合とも先制しておきながら、追いつかれてのPK戦…
心臓にはよろしくない試合展開となりました。(1試合目なんか、2点リードしていた!)
しかしながら、そのPK戦を2試合ともモノにし、ベスト4まで駒を進めた事は、大きな自信にもつながったのではないかと思います。
明日は、今日以上に厳しい戦いとなるでしょうが、頑張って欲しいものです。

さて、試合の方ですが、先週の板橋荒川グランドでの試合と比べると数段良くなったと思います。
水曜日は、「身体を上手く使う事」「身体を入れる事」に的を絞って練習しました。
その成果はすぐには表れないと思います。
1度の練習ですぐに効果が出るほどサッカーは簡単なスポーツではありません。
しかし、先週の試合よりは身体を上手く使っている場面も見られたし、そうしようという意識もあったように見えました。
身体でブロックしたつもりでもスルッと前に入られてしまう場面も何回かありましたが、そこは繰り返し練習(練習中のゲームや他チームとの試合も含めて、意識する事が必要)していく中で、より質の高いモノにしていけばよいと思います。

そして、2試合とも相手の流れになりながら、なんとか試合終了まで持ちこたえた、チーム全員でのディフェンスは、「勝ちたい!」というみんなの気持ちが強かったからだと思います。
しかし、注文をつけるのであれば、1度ディフェンスに入ってしまうと、そこから抜け出す事が出来ないのでは、非常に辛いです。(ベンチでは、何度窒息しそうになった事か…)
そこで、あえて2つの課題を…

1.相手のボールを奪うのも、ルーズボールを拾うのも、もっと高い位置で!
2.やっぱり攻撃しようよ!とったボールをしっかり味方につなげる!

「1」に関して言うと、相手の猛攻が始まってしまうと、ほとんどの選手が最終ラインに埋もれてしまっていた…
するとどうなるか…
ボールを奪っても、前方にパスを受ける選手がいない(いても1人)ので、とりあえずクリアをするか、ラインの外にボールを出して、相手の攻撃を切る…
そこから、また相手の攻撃が始まる…

良い形で奪えなくて、何とか相手の攻撃を跳ね返す形になったとしても、そのこぼれ球を拾う選手がいない…(最終ラインに埋もれているから…)
ということは、そのボールも相手に拾われて、また相手の攻撃が始まる…

相手の攻撃に対して、ディフェンスを始めるのが最終ラインの近くになってしまうので、常に自ゴールに近い位置でディフェンスをする事になってしまう…

そう、「もう、ドンドン攻めて!」という事になってしまうのです…

まずは、DF・MF・FWの3ラインをしっかりと保つ事が必要です。
別にFWの選手がDFの位置まで戻っても構いませんが、その空いてしまったFWのポジションに誰かが入って、スペースを埋める事が必要です。
ボールを奪った後に、良い形で攻撃に移れるようなバランスを考えてポジションを取れるようになれれば、今日ほど受け身になる事も少なくなると思います。

もうひとつは、その3ラインの間隔をなるべく空けない事。
3ラインの間隔が大きく空いていたら、まったく意味がありません。
むしろ、(ほとんど)全員がディフェンスラインに埋もれてしまっている方が、まだましかも知れません。
要は、ボールを持っていない時にも、グランドや選手のバランスを「見て」「考え」自分のとるべきポジションを判断する事が必要です。

「2」の「とったボールを味方につなぐ」という事は、4年生の時から言っているし、6年生にとっても大きな課題です。
もちろん、そう簡単には出来ない事だと思っていますが、今日の試合を見ていると、フリーでボールをコントロールできるのに、慌てて蹴ってしまったり、イージーなトラップミスをしてしまう事が多かったような気がします。
ボールはとても大切なモノです、試合中は22名の選手達が必死に1つのボールを奪い合う程のモノです。
そんなに大切なモノを簡単に手放してはいけません。
しかも、相手に渡すなんて以ての外です!
相手にボールを渡すと言う事は、「攻撃して!」とお願いしているようなものです。

相手ゴールにボールを突き刺す為に、より良い状態の味方に丁寧にボールを渡しましょう!(これを『つなぎ』という。無駄なパスを繰り返すのではなく、より良い状態の味方にボールを渡す!)
みんなには、それだけの力があると思います。
今日の試合でも、丁寧につないでチャンスを作った場面が何回かありました。
ミスを恐れずに、良いプレーをしましょう!

そして、永遠のテーマ…
「気持ち」を前面に出して闘う事!!!
「抜かせない!」「とられない!」「勝つ!」…そのような気持ちをプレーに出せるように!(でも、冷静さは失わずに…)

みんなの力はこんなモンじゃない!
明日は、真の力を見せてやれ!!!

2003年5月5日月曜日

西が丘大会6ブロック予選・1回戦

6年生の全日本に続き、今日は5年生のブロック大会です。
ゴールデンウィークは、毎年5・6年のブロック大会で消化されますので、4年生以下の保護者の方は、覚悟しておいて下さいね…(勝てば、試合が続きますよ!)

さて、この大会は2つの大会の予選になっています。
1つは、大会名にもなっている「西が丘大会」です。(この大会を『西が丘大会』といったり『5年生大会』と言っているのはこのため)
今回の大会で3位までに入れば、上の西が丘大会に行くのですが、これは文字通り西が丘で開かれる西が丘周辺のブロック(1ブロック・2ブロック・3ブロック・6ブロック)を勝ち抜いた代表で戦う大会です。
東京都大会とは違い、東京の全ブロックの代表が集まる訳ではないのですが、やはり各ブロックを勝ち抜いたチームが集まる為、レベルの高い大会となります。
ちなみに、昨年の5年生(今年の6年生)は6ブロック予選を準優勝して、西が丘大会に進みました。
西が丘大会では、予選リーグ1勝1敗で決勝トーナメントには進めませんでした。

もう1つの大会が、「ニッサンカップ」(同じく昨年の5年生が準優勝で都大会に出場)です。
6ブロックの場合は、春の5年生大会でベスト16に残ったチームのみで、「ニッサンカップ」本大会(都大会)に出場するチームを決定します。
したがって、春の大会でベスト16に残れなかった場合は、秋の6ブロック大会が無くなると言う事になります。
そう、今日の試合は、そのベスト16をかけた試合でもあり、結構(?)重要な意味を含んでいるのです。

会場は、6年生が苦戦した板橋荒川グランドです。
つばさの場合は、「丁寧に」トラップ!「丁寧に」パス!「丁寧に」シュート!と、ひとつひとつのプレーを「丁寧に」行う事を一番の目標としています。
そんな我々にとっては、このグランドは「良い」グランドとは言い難いのですが、4面も取れるグランドが区営であるという事だけでも、中野区で活動するチームとしては羨ましい限りです。(警察大学の跡地…どうなるのかな?人工芝のグランドなんて出来ないかな?)
6年生の場合は、そんなグランドだからこそボールコントロールに気を使って欲しかったという事を書きましたが、5年生の場合は、そこよりも別の課題が大きかったように思いました。

まずは、ボールを奪い取るという気持ちをもっとプレーで表さなければいけないということです。
これは、昨年の4年生の時から何度も言っている事ですが、今日の試合でも球際に弱いなぁ…と感じる事が何度もありました。
おとなしいというか、品が良すぎるというか…サッカーはボディコンタクトが許されている数少ないスポーツです。
その接触プレーを嫌がっていては、勝てる試合も落としてしまいます。
技術的に劣ったチームが、気持ちで勝つ事が多いのもまたサッカーです。
ワールドカップのブラジル対イングランドで、ケガが治った(?)ばかりのベッカムが接触プレーを避けて、ヒョイと跳び上がった所から、ブラジルに良い形でボールを奪われ、ゴールを許し、結局負けてしまったのを覚えているでしょうか?
サッカー選手は、グランドに立った以上は全力で戦わなければいけません。
まずは気持ちで負けない事!
技術的には、もっと身体を使う事!
相手とボールの間に自分の身体をねじ込む所から始めよう!(水曜日に練習するぞ!)

もうひとつは、圧倒的に走り負けているという事…
これは、先程の課題ともかぶるとは思いますが、「なぜ追わない?」という場面が結構ありました。
サッカーは陸上と違うので、長く走れば良い、速く走ればよいという訳ではありませんが、ある程度の走力は必要です。
気持ちを表すという事も含んでいますので、ここはみんなの頑張りに期待しましょう。
ちなみに、高島平はガンガン走ります…抜かれても、マークを離されても、追って追って追いまくれ!

最後は、プレーのイメージが乏しいという感じがしました。
ボールを持った選手が何をするか?
どうすればいいのか?
答えはありませんが、そこに狙いがあるのかどうか怪しいプレーが目立ちました。
「こういう時はこうする」「この時はこう」といった答えはありませんし、そんなモノがあったら、サッカーはものすごくつまらないモノになってしまうと思います。
そこを自分の力で、一瞬で判断するのがサッカーの面白さだと思っています。
アルゼンチンの指導者は「サッカーなんて教えられるモノじゃないよ!」と言っていたのをテレビで見た事があります。
また、元全日本(『全日本のサッカーはつまらないから呼ばれても行かない!』と代表入りを拒否した事もある)の戸塚哲也氏も同じ事を言っていました。
これは、ひとつひとつのプレー毎に、コーチが「ああだ、こうだ」と言っても、その選手に自分で考える力が付かないという事です。
大切なのは、ひとつひとつのプレー毎に、自分で今のプレーはベストだったのかを考える事。
何も考えずに、ただプレーしていただけでは、「かしこい」選手にはなれません。

何もない所から良いイメージは湧きませんし、良い判断も出来ません。
コーチをはじめとする色々な人の話しを聞いたり、テレビやビデオでたくさんの試合を見る事で、良いプレーのイメージが頭の中に残ります。
そこから、自分なりに色々考えて、自分のプレーを創っていくのです。
同じ司令塔のポジションでも、中田と中村と小野のプレースタイルは違います。
どのタイミング、どの強さでパスを出すか…
パスなのか、ドリブルなのか…
正解なんてありません、色々な情報を自分に取り入れて、自分で判断しましょう!
土曜日までに改善できるような問題ではありませんが、みんなの道のりはまだまだ長い…頭もフルに使って良い選手になりましょう!

課題ばかり(『ひとり言』はいつもネガティブ?)を書きましたが、もちろん良い所もありました。
得点を奪った時の、直途のパスのタイミングと強さ。
ゴールを決めた圭祐のコースを狙ったシュート。
長時間の攻撃をしのいだ、ガマン強いディフェンス…などなど、他にもたくさんありました。
もっともっと良いチーム、良い選手達になる可能性を大いに秘めている学年だと思います。
その期待も込めての課題の提起です。
チーム一丸となってがんばろう!

2003年5月3日土曜日

全日本6ブロック予選・3回戦

今日の対戦相手は、三菱養和。
三菱養和とは、6ブロックの大会で、3度目の対戦。
常に東京都の上位に顔を出すチームと公式戦のガチンコ勝負ができるだけでも良い経験になると思うのですが、それが3度目にもなるという事は、この学年が勝負強い学年であり、勝ち上がっている事が多いという事でもあると思います。

過去2回の対戦では、個々の力の差を痛い程に感じさせられました。
つばさの選手は、「動きの中で、プレッシャーを受けながらもしっかりボールを止める」ということが永遠の課題となっているのですが、養和の選手達は、ワンタッチでボールの勢いを殺すだけではなく、相手の足が届かない所、次のプレーに早く移れる所に、難なくボールをコントロールしていました。

ボールを止める事が出来るからどうなのかと思われるかも知れませんが、質の高いプレー(ドリブル、パス、シュート)をする為には、良い所にボールをコントロールするという事は、基本中の基本です。
アバウトなパスやシュートでも良いのであれば、それほど神経を使う必要はありませんが、小学生はこれから上手くなる選手達ですから、より質の高いプレーを要求すべきだと思います。
したがって、「しっかりコントロールして、質の高いプレーをする」ということが大前提になります。
その上で、判断が正しかったかどうか、相手のウラをとれるようなプレーが出来るかどうかという事になります。

今までにも、何回か書いたかも知れませんが、「相手のウラをとる」「相手との駆け引きを楽しむ」事がサッカーの一番面白い所だと思いますので、この面白さを味わう為には、「しっかりコントロールする」という事が出来ていないと味わえないのです。
逆の言い方をすれば、「しっかりコントロールする」という事が出来るようになれば、更に別の世界を垣間見る事が出来るようになるでしょう。

さて、試合とは関係ない(関係なくもないけど…)ことをずらずらと書きましたが、やはり今回も個々の技術の差を感じました。
つばさの選手達はもっともっと技術的に上手にならなければいけません。

技術の上達には、非常に時間がかかります。
2~3回練習したからといって、次の日は飛躍的に上達しているなどという夢のような話しは見た事も、聞いた事も、また経験した事もありません。
何回も何回も、何日も何日も繰り返し練習した結果、いつの間にか上手くなっているものです。
ただし、練習を繰り返す事で、少しずつではありますが、技術は必ず身に付きます。
決してあきらめず、地道な作業を続ける事で本物の技術が身に付きます。

更に言えば、上手くなる速度にも差があるし、最初から他の人より(何となく)上手くできる人もいます。
「ウサギとカメ」の話しでいえば、「ウサギ」の人もいるし「カメ」の人もいます。
それは、もちろんつばさの中にも存在します。
「カメ」の人は、ゆっくりでも確実に前進していきましょう!
「ウサギ」の人は、サボらない「ウサギ」になろうじゃないですか!
両方に共通していえる事は、「みんなは必ず上手くなる!」ということです。
他人とくらべて、「自分は下手だから…」とか「オレ、上手いぜ!」なんて考えるのは、まったくバカげています。
自分のペースで構いません、しかし、しっかりと確実に前進するように頑張りましょう!

…と、また試合からはなれてしまいました・・・
ゲームの方は、立ち上がりに1点を奪われました。
ゴール前でボールを持っている選手に3人でプレッシャーをかけに行き、囲んだと思いきや、軽く右に流され、ゴールに流し込まれるという形でした。
そのような状況でも、決してムキになってシュートを打つのではなく、落ち着いて味方の選手を使えるあたりは、高い技術の裏付けでしょうか。
また、そこを見ていたという視野の広さもたいしたモノです。

しかしながら、その後は身体を張ったディフェンスで相手の攻撃をしのぎきり、前半を終えました。
攻撃面では、時折チャンスらしい場面もありましたが、決定的な場面を演出するまでにはいたらず、前半を0-1で折り返しました。

リーグ戦の場合は、順位を決める時に得点・失点が影響する事があるので、負けるにしても最小失点で負ける(?)様に傷口が広がらない事を考えます。
しかし、トーナメントの場合は、1点差で負けようが5点差で負けようが、そこでの敗退が決定します。
したがって、ある程度ディフェンスを捨てて、得点をとる為に攻撃重視の布陣や戦術をとる事があります。
どこでチェンジするのかは、ベンチの判断にもよります。
今回、樋口コーチは後半の頭から勝負をかける事にしました。
いままで最終ラインで、この学年の堅守を支えてきた謙介をトップに上げました。

この判断が吉と出たか、凶と出たかは分かりません…
というのも、この後3点を失ったものの、謙介のゴールで1点を奪ったのです。
しかしながら、「点を取るんだ!」というコーチの、意志が選手達に伝わったのではないでしょうか?

さて、後半のゲーム内容ですが、何回かは良い展開が見れました。
(つばさの得点は、パスの出し手である健太郎とそのボールに反応し、ゴールをこじ開けた謙介の2人の能力で演出した感が強い)
どんなチームが相手でも、ボールの置き所が良く、丁寧なキック、トラップをする事を心がければ、パスはつながるのです。
しっかりつないで、チャンスを作り出した場面が何度かありました。
大切なのは、速く走る事でもなく、力強くプレーする事でもありません。
ひとつひとつのプレーを丁寧に、ミスしないようにする事です。
その上で、速さや力強さをつけていくようにしましょう。

ミスをして、ボールを奪われていた場面を思い出してください。
狙い通りのキック(パス)を相手に予測されていて、キレイにカットされた場面は無かったはずです。
すべてミスがらみで相手にボールを渡してしまっていました。
ここを改善して、4度目の正直を起こしましょう!

どんな相手にも技術と判断力で勝負!
練習でコーチと対峙する時にも、やり方次第では負けない…はず?

2003年4月29日火曜日

全日本6ブロック予選・2回戦

20日の5年生の区大会が雨で流れた為、今年度最初の公式戦は、4年生の区大会と6年生の全日本という事になりました。
しかも、時間が重なってしまった為、両方見る事は出来ません。
ここは、最後の1年を送る学年であり、つばさのトップでもあるという事で、6年生の試合を見に行く事にしました。

第1試合の時間は、桃二で1・2年生とボールを追いかけていたので、見れませんでしたが、3-0で豊島少年を破りました。

桃二の練習を終え、カゼに身も心も瞼もやられてしまっている☆を残し、いざ戸田橋へ!
野方の手前でやっているネズミ取りをかなり手前で察知し、無事荒川グランドに到着!
ちょうど樋口コーチが子ども達を集めてミーティングをしている所でした。

そして、前の試合の前半が終わり、次の試合の2チームが(つまり、つばさと袋ノーバ)グランドに出てボールを使ったアップを始めました。
今までも何回か使ったグランドなので、状態が良くないとは分かっていましたが、実際にグランドに立ってボールを蹴ってみて…「こんなにヒドいのか」と思いました。
グランドは、土のグランド…というか、草(もしや、芝生?)の生えているグランドなのですが、その草(雑草でしょう!)がまたタチが悪い!
ところどころでかたまって、ボコボコと生えている為、ボールが跳ねる事、跳ねる事!
ニッサンカップの予選を闘った、凍り付いた高島平よりは全然ましですが、コントロールにかなり気を使わなければならないのは間違いありません。

さて、試合の方は…
その悪いグランドでプレーしているのに、「ボールコントロールに神経を使っているの?」と思ってしまう程、イージーなミスが目立ちました。
「しっかりコントロール(トラップ)しろ!」「ボールの置き所に気を付けろ!」「丁寧に!」こんな簡単なフレーズ(だけ?)を今まで繰り返し言っていただけに、非常に残念でした…

ゲーム中は、何を考えてプレーすべきでしょうか?
よく「集中しよう!」という声を掛けますが、何に集中するのでしょうか?
もちろん、相手の出方を注意深くうかがう…(マークがずれていないか、フリーな選手はいないか、長いボールを蹴ろうとしているか…等々)
味方のパスをもらいたい選手の動きを注意深く見る…
反対にパスを出そうとしている選手がいつ出すのかよく観察する…
そんなことは、当たり前になって欲しいのですが、今日はイマイチ…
そして、今日のグランドコンディションなら、ボールを受ける瞬間とボールを持っている時に、イレギュラーバウンドに対応できるように、全神経をボールに集中すべきだと思います。

ミスが多かったのはグランドのせい?
確かにそれもあったと思います、しかしゴール前でドフリーでボールを受けたのにもかかわらず、トラップではなくダイレクトシュートを選択して、シュートをふかしクロスバー直撃!
もしくは、当たりそこねのシュートで枠を外す…
シュートの瞬間にイレギュラーしたのかどうかは分かりません。
しかし、キーパーもゴールから外れている、ディフェンダーもいないという状況で、なぜ丁寧にボールを扱わないのか?
別に、ゴールを奪えなくても良いのです。
より確実な方法をとってミスしたのならば…

今日のゲームは、点差に余裕があったから良かったものの、サッカーは1点を争うゲームです。
シュートの場面だけに限らず、ひとつひとつのプレーに魂を込めてもらいたいものです。

他にも修正点は数知れず…
ここであげているとキリがなくなってしまうので、今日はここまで…
試合には勝ちましたが…
辛口のひとり言でした…

最後に、しつこくもう一言…
●一番大切なのは『良い判断』を自分ですること。コーチやチームメイトに言われた通りにプレーしていても、サッカーの面白さは分からない!
●『良い判断』をするためには、周囲をしっかりと見る事!
●周囲をしっかりと見る為に、ボールの置き所に注意を払う事!

期待しているぞ!がんばれ!!

2003年2月23日日曜日

CTN杯・決勝トーナメント

6年生にとって最後の大会となるCTN杯、予選リーグを2戦2勝の1位通過で決勝トーナメントに駒を進めました。
現時点でベスト8、優勝するまでは3試合必要です。
寒い時期でもあり、小学生という事を考えても、1日に3試合するのは思っている以上にハードです。
体力が有り余っているとは言い難い(というか、コンディションが万全ではない)つばさの6年生にとっては、厳しい戦いになりそうです。

さて、今年の6年生について…
ハッキリ言って、公式戦ではほとんど勝った記憶がありません…
5年生までは、ほぼ全ての大会で初戦敗退だったのではないでしょうか?
6年生になっても、初戦に勝っても次の試合で敗れてしまい、1つの大会で連勝した事がないと記憶しています。
そのため、試合運びに関しては自信のなさそうな雰囲気が漂い、1点失うたびに足取りは重く、重苦しい空気に包まれてしまうのでした。
しかし、夏合宿以降の練習試合で徐々に勝ちを重ねていく事で、自信らしきものが出てきました。
以前は、例え2~3点リードしていても、1点奪われるだけで浮き足立ってしまい、ずるずると逆転を許してしまっていたのですが、その面影も徐々になくなってきました。
そして、秋の会長杯…1回戦を10ー0と快勝し、2回戦へ…
江古田にリードしながらも、最後の最後で追いつかれPK戦へ…惜しくも破れてしまいました。
しかし、今までは負けても感情を表に出さずに平然としていた子ども達が、みんな悔しそうな顔をして戻ってきました。
試合の中で手応えを感じていたのと、自信を持って勝負に臨む事が出来ていたという事でしょう。
結局この大会は、江古田が優勝…それも、子ども達に自信をつけさせるひとつの要因になったと思います。
そんな6年生だからこそ、今大会の持つ意味は非常に大きかったと思います。

試合の方は、「試合結果」にもある通り準優勝をする事が出来ました。
1回戦:対ジェッツ 3-2○
準決勝:対谷戸キッカーズ 4-2○
決勝戦:対KFC 0-7●

スコアを見ると、決勝戦はボロ負けで良い所が全くなかったように思われるかも知れませんが、この試合こそが今大会、いや、この6年生にとっては今までのサッカー人生の中でのベストゲームだったと思います。
もちろん、7失点ですからベストゲームとは言い難いのですが、自分は「攻撃」で良い所を見せるのが小学生サッカーだと思っていますし、「守備」に対してはほとんど時間を割いて練習していません。
1点取られたら2点以上取れ!
3点取られても4点以上取ればいい!
ちょっと(?)偏った考えかも知れませんが、本気でそう思っています。
ボールを持った時に、何を考え、どうプレーするかがサッカーでの一番の楽しみであり、そこに光るものを持っていないと、いくらディフェンスが強くても良い選手にはなれないと思います。

ということで、何が「ベスト」だったかというと、その「攻撃」というか、「ボールを持った時のプレー」が今までで一番良かったと自信を持って言い切ります。
子ども達は、こちら(コーチ)の要求する事をほぼ達成したと思います。
ただ、残念なのは最後の最後で相手を「くずす」イメージを持っていなかった…そこまで、練習課題が到達していなかったという事でしょうか…
相手を「くずす」方法は何通りもあります。
つばさでは、より正確に、そしてより良いタイミングで相手のイヤがるところを突くために、トップの少し下でフリーで前向きの状態でボールを持つ事を第一段階の目標としています。
このポジションで、良い状態でボールを持つ事が出来れば、色々な「くずし」のアイディアが浮かぶはずです。
スルーボール、トップとのワン・ツー突破、パスフェイクからのドリブル突破、ミドルシュート…
ここで、良い状態でボールを持てるように、チームでゲームを組み立てるのです。
そのためには、GKもDFも全員が同じイメージを持って、組み立てに参加する必要があります。
「守る人」ではなく、チームが良い形を作るために後方でゲームを組み立てるのです。
最後にゴールを決めるのは、たまたまシュートチャンスにボールをもらった選手であって、そこまでの組み立ては(きれい事ではなく)チーム全員の仕事なのです。

その組み立てに関しては、今日の決勝戦は本当に見事でした。
正確にボールをつなぐために、個々の選手が自分の身体を使って、ボールをしっかりキープし、フリーな選手へボールを動かす。
いままで、何度も繰り返し言ってきた事が、この決勝トーナメントの1試合、1試合を闘っていく中で徐々に形になってきました。

この先の課題へ進み、さらに別のサッカーを体験させてあげたい所なのですが、残念ながら6年とは残り1ヶ月のみの付き合いとなってしまいました。
毎年そうなのですが、試合をする度に出てくる課題を次に活かせない…修正することがなく、尻切れトンボで終わってしまう…
6年生との別れには、本当に複雑な思いがあります。
しかし、サッカーを愛し上達するために努力するのは選手自身、今回の準優勝という成績も、子ども達が頑張った結果でしょう。
「つばさは、最後に強くなる」のはジンクスでも何でもなく、子ども達の努力の結果だと思っています。
今後の子ども達の奮闘に期待して、送り出す事にしましょう…

最後にひとこと…
努力は必ず報われます。
すぐには形として表れなくても、愚直に努力を続けましょう。
最後に笑うのは、その愚直な努力を続けた人間です。
勝てないチームを準優勝まで持っていた、なによりも素晴らしい内容のサッカーが出来るようになったのは、みんなの力です。
サッカーをやる子も、別の事をやる子も、どうか今回の事を単なる思い出として終わらせるのではなく、今後のステップのための良い経験、糧として下さい。

がんばれ、がんばれ、がんばれ…決してあきらめずにがんばれ、つばさの卒業生!

2003年2月16日日曜日

CTN杯・予選リーグ

6年生にとって、最後の大会となるCTN杯(旧名称:お別れ大会)が始まりました。
先週も雨で流れ、今日の天気予報も雨…
どうなる事かと思われましたが、予選リーグを何とか消化しました。
雨の方は1試合目の途中からポツポツと降り出し、2試合目を待っている間に段々強くなってくる始末…
肝心のグランドは、水が浮いているもののそれほどひどい状態ではなく、十分に普段通りのサッカーが出来る状態でした。

さて、6年生の状態なのですが、流行のインフルエンザにやられてしまう子が続出し、先週の土曜日に調整のために組んだ練習試合も、試合が出来る状態なのは9名という始末…
練習試合の最終戦に至っては、無理矢理人数を合わせて8名がやっと…(8人制で良かった!)
水曜日・金曜日の練習に欠席する子も数人いて、決して万全とは言いがたい状況でした。
そして、今日…全員が会場に来たものの、試合は出来ないと言う子がやはり多く、出れる子は12名。(2試合目には、1人増えて13名…)
自分の体調を試合に向けてコントロールする事も、選手としては非常に大切な事。
自己管理という意識をもっと持たせておくべきであったと、反省…

さて、試合会場は武蔵台小学校。6年生(というより、もうすぐ中学生)が11対11の人数でサッカーをするのには、狭すぎるグランドです。(何とかしてよ、中野区!…しつこい?)

●1試合目:対わかみや(勝ち:4対1)
・狭いという事は、スペースがないということで、ボールを持った瞬間にプレッシャーを受ける事を予め覚悟しておく事。
・逆の見方をすれば、フリーでボールを持てた時はチャンスであると同時に、その時間を長くはもらえないので、早い判断でボールの流れを止めない事。
・プレッシャーを受けながらでも、周囲の状況を見て良い判断をしなければいけないので、ボールの置き所(トラップの後、ドリブルの時、キックの時など)に気を付ける事。
以上の点をゲーム前に指示して、ゲームにはいる。

グランドが狭いという事もあってか、ボールが収支落ち着かない状況。
ボールを持った選手が楽な姿勢になるように、周囲が見れる姿勢になるようにボールを横や後に動かしながらのドリブルをすれば、もっと落ち着くのだろうが(とりあえず)前にボールを運ぼうとする選手が多く、3点差で勝ったものの良いゲームであるとは言えない…
後半の終わりに(チャンスに結びつける事は出来なかったが)1回だけゆったりとしたリズムでボールを動かす事が出来た。
ゲーム後、そのようなプレーをもっと出せるように、ドリブルのスピードをもっと抑えて周囲を見る事に最大の注意を払うように伝える。

●2試合目:対JFC(勝ち:10対2)
・もっとゆっくりと余裕を持ってプレーする事。
・がむしゃらにプレーするだけではなく、もっと頭を使って相手とかけひきをしたい。周囲を見なければ、良いプレーは出来ない。『見る』という事にもっと気を配る事。
2試合目の開始時には、以上の2点を指示した。

前半は、得点を奪った直後に失点を繰り返し、ノーガードの打ち合いの様な展開…
3対2と1点リードで折り返す。
周囲を見て判断するという事に関しては、1試合目とあまり変わっていない…
それに加えて、ボール際の当たりが軽くあっさりとゴールを奪われている。

・もっとゆっくり!ドリブルのスピードを上げても、そんなに良い事は起こらない。
・相手に簡単にやらせすぎている。ボールを奪えなくても、しっかりと身体を寄せて、相手にプレッシャーを与えたりバランスを崩す事。
ハーフタイムで以上の指示を与える。

後半の立ち上がりに得点を上げ、余裕が出来たという事もあるのだろうが、このハーフは良いサッカーが出来た。
ボールをシンプルに動かし、フリーでボールを持てる場面が多く、そこからショートのスルーボールでチャンスを多く演出した。
このようなゲームがもっと出来ると良いのだが…

課題は、ボールを持った時の早さ。
判断、ドリブル(ラン)、ステップ…そこには、色々な種類の早さがある。
どれも最大限まで上げてしまうと、良いプレーは出来ない。
大切なのは早さではなく、判断の質だと思う。
最高の判断をするために、どうすればいいか…自分の最大限のスピードの70~80%に押さえてプレーする事ではないか。
自分もサッカーをする時には、全速力でドリブルする事は滅多にない。
よほどフリーになっていない限りは、スピードを抑えて精神的な余裕を持ち、なによりボールを無くさないように心がける。
ドリブルするよりもパスを使った方が、ボールは数倍も数十倍も早く長い距離を動く。
がむしゃらにドリブルをするのではなく、その有効であるパスを正確に、そして相手のイヤがる所に出せるようにするべきだと思うのだが…

さあ、水曜・金曜の練習でここを修正して、最後の決勝トーナメントに臨もう!

2003年1月11日土曜日

ニッサンカップ・中央大会

年が明けて、初めての大会が中央大会となりました。
つばさの対戦相手は、渋谷区のトリプレッタ。第7ブロック(新宿・渋谷・目黒)を1位で勝ち上がってきたチームです。
ユース(高校生)・ジュニアユース(中学生)のチームと対戦した事もあるので、上の年代まで繋がっているチームである事は、知っていました。
ネットで検索して、情報を集めると、どうやらそれだけではなく、トップ(大人)のチームまであるようです。
ということは、先を見据えた指導・育成を行っている事になるのでしょうか…
その点では、つばさと同じようなカラーといえるのかもしれません。(つばさは、小学生までですが…)

さて、当日は9:00に府中少年サッカー場に集合しました。
試合の方は、10:10キックオフだったのですが、到着して荷物置き場の確保やトイレタイムなどで時間を過ごしていると、すぐに開会式が始まりました。
開会式が終わったのが、9:40位だったでしょうか、9:50からグランドに入ってアップしてよいとの放送が流れ、急いで子ども達を着替えさせました。
軽く走らせ、ボールを使って体を動かし、ストレッチ…当然の事ながら、あっという間に10:00になりました。
「アップを終了して下さい」そして、メンバーチェック…準備は万全とはいきませんでしたが、子ども達は樋口コーチからゲームプランを聞き、グランドへと向かいました。

立ち上がりは、相手陣地に押し込む展開が4~5分続いたでしょうか。
「あれ?、結構イケちゃうのか!?」と期待したのも束の間、それからは忍耐の時間だけが待っていたのでした…
簡単に言ってしまうと、ずっと攻められてました…
チャンスもないわけではなかったのでしたが…1度だけ、DFラインのウラにタイミングよく抜け出し、フリーでボールを受けました…が、シュートミス!
逆に、こちらはドリブルで中央を破られ、1点を献上しました。
しかし、それ以外ではDF陣が身体を張って頑張り、相手のシュートもほとんどが、DFに当たってコーナーとか、こぼれ球になるというような展開でした。

前後半、ほとんど攻撃されているような状況で、GKを含めたDF陣(もちろん、MFやFWのディフェンスも含めてですが)は良くやったと思います。
守る事は、ある程度できるのかなという事は、樋口コーチも同じ意見でした。
攻撃というか、ボールを持った時につばさのやりたい事が出来ていないのが、問題だと思います。

以前も書いたのですが、奪ったボールを攻撃に繋げる事が出来ていないので、すぐにボールを取られて、また攻撃される…この繰り返しで、結局自陣にベッタリと張り付いてしまう事になってしまっています。

「ボールを取られない!」という意識をもっと持ってもらいたいと思います。
掲示板に、☆山コーチが書いていましたが、ボールを取られるという事は、とても恥ずかしい事なのです。
ドリブルを取られた、パスをカットされた、ルーズボールの競り合いに負けた…どんな状況でも、ボールを相手に取られるという事は、その局面での戦いに負けたという事です。

勝負をするプレー(シュートやゴール前でのドリブル突破、アシストを狙ったラストパスなど)で、ボールを取られるのは、ある程度仕方がない事だと思います。
このようなプレーをしてもボールを取られないのであれば、毎回ゴールを取れます。
しかし、そうでない所で簡単にボールをなくしてしまう場面が目立つのが残念です。
ボールの取られ方が悪い、なくし方が悪いという事でしょう。
今後は、その状況判断(絶対に奪われてはいけないのか、勝負を掛けていいのか、取られてもイイから勝負を仕掛けなければいけないのか)と、取られないプレーが課題になると思います。

ちなみに、明後日(明日?)決勝が行われる高校サッカーでは、この点をどう克服しているか…テレビで、スタジアムで(カレーパーティがあるから、無理か…)そこに注目して観戦するのもイイかもしれません。
そして、自分なりの見解を持つ事が大切です、正解なんてありません。
他人の意見に耳を傾ける必要はありますが、他人の意見をそのまま鵜呑みにするのは、どうかと思います。
私の考えは、ここに書きませんが、知りたい人はメールにて連絡して下さい。
ヒマを見つけて、返事を出したいと思います。
あ、練習会場などでつかまえて、サッカー談義をしてもイイですけど…
時間があれば…